北京
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欧州連合(EU)は現地時間10月29日、加盟国間の意見の大きな相違や欧州各界の強い反対を押し切り、中国製電気自動車(EV)に対する反補助金調査の最終決定を発表し、今後5年間にわたり中国製EVに対し相殺関税を課すことになりました。この決定はドイツで広範な反対を招いています。
ドイツの自動車業界関係者は一般的に、今回の決定は欧州と中国の交流や経済貿易協力にマイナスの影響を与え、欧州自動車産業の転換とアップグレードを阻害するだけでなく、欧州で急務とされるグリーン転換を妨げるとの見方を示しています。
ベルリン・ブランデンブルク自動車サプライヤー協会国際部責任者のミヒャエル・ボス氏は、「今回のEUの決定は貿易紛争を激化させるだけでなく、最終的には世界の自由貿易を深刻に損なうことになり、欧州の自動車工業が直面している戦略的、構造的な問題を解決することはできない。またドイツや欧州でEVの普及を阻害することはもちろん、炭素排出削減目標の実現を脅かすことにもなる」と語りました。
また、ドイツのあるカーディーラーの責任者は、「消費者にとって関税は価格上昇を意味することは間違いない。私たちは関税ではなく、競争とより良い車を作ることで、工業強国としてのドイツの優位性を守ることに注力すべきだ」との見方を示しました。(閣、榊原)
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