北京
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日本の飲食チェーン「サイゼリア」がこのほど発表した2024年8月期の年次決算報告によると、同社の営業収入は前年同期比23%増の2245億円、営業利益は同105.8%増の148億円になったことが分かりました。
長い行列ができた上海のサイゼリア店舗前
営業利益が急成長した背景には、中国エリアの貢献が挙げられます。サイゼリアが世界で展開している1569店舗のうち、日本には1038店舗、中国の上海、広州、北京には415店舗あります。この415店舗では、同時期の営業収入が27%増、営業利益が33%増となりました。
サイゼリアが中国に開設した店舗数が世界全体の約2割だけであるのに対し、営業利益は全体の5割以上を占めています。また、中国人の購買力が強く、北京、上海、広州の年間営業収入は2~3割増え、利益面では上海が16%、広州が48%、北京では70%もの増加となりました。
サイゼリアは2003年、連結子会社となる上海サイゼリア餐飲を設立したことで、中国市場への進出を果たしました。当時中国の人々の洋食に対する印象は、店内がゴージャスな雰囲気で、格式高く、値段も高いというものでした。しかし、サイゼリアの開店は、中国人の洋食に対する印象を一気に変えました。エスカルゴからソーセージ、ピザからビーフステーキ、デザートからワイン、さらに飲み放題の飲料まであり、西洋料理の濃厚な色彩に満ちたサイゼリアは来店客の耳目を一新しました。さらに最も重要なことは、値段がお手頃だったことです。
年次決算報告によると、サイゼリアが世界各地で展開する店舗の来店客数は2億6700万人で、うち日本が1億7800万人で全体の66.6%を占める一方、中国を含む海外店舗全ての来客数は8920万人で、全体の33.4%を占めています。
日本で10月9日に開かれた決算記者会見で、サイゼリアの松谷秀治代表取締役社長は、今後中国でさらに店舗を増やす意向を明らかにしました。サイゼリアが中国の上海、広州、北京に開設する店舗数の増加はさらに加速するとみられています。(殷、榊原)
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