北京
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中国で婚前のエイズ感染隠蔽で訴訟沙汰に
中国南西部の四川省雅安市雨城区人民法院はこのほど、婚姻の取り消しをめぐる案件を結審しました。この案件は、夫の小傑さんが婚姻前にHIV感染者であることを隠していたことを妻の小月さんが発見し、婚姻の取り消しを求めたもので、精神的損害賠償請求の権利について広く議論が巻き起こりました。
小月さんと小傑さんは親戚の紹介で知り合い、2023年2月14日に婚姻届を提出しました。当時、二人は恋愛中で「お互いをよく知っている」と信じていたため、婚前検査は実施しませんでした。しかし、結婚から半年後、小月さんが小傑さんのカバンの中にエイズ治療薬とみられる薬を発見し、問い詰められた小傑さんは、2021年8月にエイズ感染が判明していたこと、愛情が損なわれることを恐れて隠していたことを認めました。小月さんは検査の結果、エイズ感染は確認されませんでしたが、夫の隠蔽(いんぺい)行為を受け入れることができず、裁判所に婚姻の取り消しを請求する訴訟を起こしました。
裁判所は、小傑さんが婚前に重大な病気について正直に告知する義務を果たさなかったと判断し、小月さんの訴えを支持し、双方の婚姻関係を取り消す判決を下しました。判決が言い渡された後、双方の当事者はいずれも上訴しませんでした。
さらに、小月さんが小傑さんに対し精神的損害賠償を請求する権利があるかどうかについて、SNSで議論が巻き起こっています。(雲、榊原)
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