4歳の中国男児 腰部を大型トラックにひかれ 死の淵から奇跡的に回復

2024-10-29 15:06:57  CRI

術後、ICUにいる男児を立ち会い診察する医師たち

 中国東南部浙江省の義烏市で2023年8月、4歳の男児は遊んでいて大型トラックにひかれ、下腹部と左下肢の太ももの付け根を車輪に押しつぶされ、義烏市の浙江大学医学部附属第四病院の救急室に緊急搬送されました。

 緊急治療室の医師は直ちに男児に対する緊急治療を始めました。同時に隣の会議室では、整形外科、一般外科、血管外科などの専門医が緊急討論を行い、最も安全な治療方法は下肢の切断であり、そうすれば、命が助かる確率は大幅に上昇します。しかし幼い子どもにとって、それはあまりにも残酷です。ひかれて切断した下肢を接合した場合、感染や壊死を引き起こし、命を脅かす可能性もあります。慎重に検討した結果、医師たちの意見は最終的に命を守ると同時に男児の下肢を残すことで一致しました。緊急治療室の責任者は当時の様子を振り返って「これからの人生はまだ長く、彼の人生に悔いを残さないための結論だ」と語りました。時間が非常に差し迫っていたため、男児のバイタルサインがほぼ安定するのを待ち、多分野の専門医によるチームが一斉に手術に取り組み始めました。

 まず、整形外科創傷センターの主任医師が骨盤外固定ステントの固定と骨盤創傷剥離手術を行った後、血管外科の主任医師が引き継いで血管の縫合を始めました。これは下肢を残すための鍵となる作業であり、40分後、ようやく血管の修復が終わりました。続いて、整形外科創傷センターの主任医師が損傷した神経を修復し、その後、泌尿器外科の主任医師が泌尿器と生殖機能の修復と再建の手術を行いました。多分野の専門医チームによる十数時間の手術を経て、男児は手術を終えて集中治療室(ICU)に移され、看護師チームの24時間体制の看護の下で1週間後、ようやく意識を取り戻しました。

 ICUに丸1カ月滞在した後、バイタルサインがようやく安定し、男児は一般病棟に移されました。そして今年8月に順調に退院し、最近では幼稚園に入園して毎日楽しく過ごしています。自力で歩き、食事を取るのにも問題はありませんが、走ったりする運動能力はまだ不足しており、持続的なリハビリテーションが必要だとのことです。

 男児の母親は「回復状況は当時の期待を超えている。幸いに良い医師や看護師などに恵まれていた。1年前はとても絶望していたが、医師と看護師らがわが家族を大いに支えてくれた」と胸いっぱいで語りました。(任春生、坂下)



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