北京
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中国で、最近ネット上に上がった高速鉄道の列車が急病の乗客を救うために1分間臨時停車したという動画が話題になっています。
中国東部の浙江省温州市蒼南県から西部の西安に向かう高速列車G868が10月4日、武漢駅を発車した直後、車掌のトランシーバーに突然、「9号食堂車に急病の乗客がいる。早く来て」という緊急コールが入りました。車掌は車内放送で医療関係者を探すよう手配する一方、急いで車内の救護係に連絡し、救急箱を持って食堂車に向かうよう指示しました。食堂車に駆けつけた車掌は青ざめた顔で座席に寄りかかり、手で胸を押さえている患者を発見しました。
調べによると、乗客の秦さんと奥さんは子ども2人を連れて武漢から乗車しました。しかし、秦さんは列車に乗った後、突然胸に痛みを感じ、手足が冷たくなると共に全身にだるさを覚えたため、家族がすぐに列車のスタッフに助けを求めました。乗務員がすぐに秦さんの血圧を測ったところ、収縮期血圧が184ミリメートル・エイチ・ジーまで上がっていたため、乗務員が駆けつけた医療関係者2人の指導の下で、秦さんに速効救心丸(狭心症の症状を緩和させる漢方薬)を飲ませ、医療関係者の緊急救助に協力しました。
状況が危機的であると判断した車掌は速やかに列車の運転士に連絡し、患者を救うため、最寄りの信陽東駅に臨時停車したいという要請を運行管理の係に伝えてもらいました。
列車が午後5時49分に信陽駅4番ホームに臨時停車すると、ホームにはすでに救急車が待機していました。臨時停車のため、列車の到着後、車内整備士が手動で9号食堂車のドアを開け、車掌は駅員に事情を説明して秦さんを素早く救急の担架に移し、救急隊員に列車内での対応状況を伝えました。
救急車はわずか1分後の午後5時50分に病院に向かって走り出しました。車掌がその後に秦さんの妻に連絡したところ、秦さんは心臓のカテーテル手術を受け、現在は回復中だということです。(Mou、坂下)
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