北京
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中国東北部の遼寧省大連市に住んでいる母娘がこのほど、相次いで高熱などの肺炎症状を起こし、母親は呼吸不全でICUに運ばれ救命治療を受けました。しかし病因の特定は難航し、一連の検査を受けた結果、ようやくオウム病クラミジアに感染したことが分かりました。
母親が入院中、新型コロナウイルスや新型インフルエンザウイルスAB型の検査を受けましたが、いずれも陰性でした。CT検査の結果、胸水貯留を伴う両肺の広範な炎症が確認されました。医師の問診によると、娘さんは10日前に肺炎でほかの病院で治療を受けました。母娘ともに肺の感染症であることから、不思議に思った医師が娘さんに電話で詳細を尋ね、疫学調査を行いました。
すると、母娘の自宅では2羽のオウムを飼っていることが分かりましたが、うち1羽は先日突然死亡し、徹底的な消毒をせずに処分したとのことでした。医師は臨床ではまれなオウム病ではないかと疑い、患者に一連の検査を実施し、オウム病クラミジアの感染が確認されました。
オウム病とは、オウム病クラミジアの感染による伝染病で、人も家畜も感染します。オウム病クラミジアはオウムだけではなく、ハト、ニワトリ、アヒルなど190種類以上の鳥類や家禽類、野生動物が等しく媒介します。この病気はオウム愛好家や飼い主の中でよく発症しますので、「オウム病」と呼ばれるようになりました。
オウム病は主に呼吸器を介して人に感染し、潜伏期間は通常5~21日、最短3日、最長45日のケースもあり、流行に明らかな季節性はありません。
一般的な症状として、39~40℃の突発性高熱、悪寒、頭痛、筋肉痛、せき、痰、全身のだるさなどが挙げられます。また、オウム病による肺炎の発症率は85~90%に達し、吐き気や嘔吐、下痢などの消化器症状が現れるケースもあります。重篤な場合、チアノーゼ、イライラ、失神などの症状も現れます。また、ごく一部少数の患者は回復期に血栓性静脈炎、心筋炎、心内膜炎などの合併症を患うケースもあります。
重篤なオウム病による肺炎は誤診されやすく、死亡率も高いので、生きた家禽類や鳥をペットとして飼っている場合、必ず医者に報告すべきです。(Lin、榊原)
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