中国の多くの地域で海水の逆流気象が発生 専門家 天文潮に高潮が重なったことが原因

2024-10-22 14:20:03  CRI

 最近、中国東北部の遼寧省盤錦市や、南東部の福建省アモイ市などで海水の逆流現象が起こりました。遼寧省盤錦市、営口市などの住民は、「今回の潮の大きさは予想外だった」と話しています。20日の午後11時ごろ、灤南県南堡鎮沖で潮が満ち始め、増水現象が発生しました。灤南県の地方政府は直ちに緊急対策を講じ、救援活動を行いました。潮は21日午前11時までには既に引いており、死傷者はいませんでした。気象専門家は、天文潮に高潮が重なったことが原因と見られるとしています。

海水の逆流に見舞われた遼寧省盤錦市二界溝沿海部の街路

 中国中央気象台の周冠博シニアエンジニアは、「天文潮は通常は旧暦の満月と新月の間によく現れる。この時は太陽と月の起潮力が最も大きく、海水の水位が上昇するからだ」と分析しました。周シニアエンジニアはまた、「一部の海域では天文潮は旧暦8月と9月の満月の数日後に発生し、最高潮位は青色警戒潮位(700 センチ)を超える可能性もあるし、数日続く可能性もある。例えば、アモイでは、影響を受けた範囲は主に沙坡尾風防や第一ふ頭など沿岸部の低湿地帯で、これらの地域は潮位が高くなると海水が堤防を越えることが起こりえる」と述べました。

 遼寧省盤錦市、営口市などでも海水の逆流現象が起こりました。岸に押し寄せた海水は岸や街、養殖池を洗い、中には屋根に駆け上がった人もいました。

 国家海洋予報台は21日の午後2時、『海洋災害緊急対応マニュアル』に基づいて、高潮青色警報を発令しました。周シニアエンジニアは、天文潮の発生時には、市民と観光客は干潮後に安全に岸に戻れなくならないように、浅瀬や岩礁に遊びに行くのを避けるべきだ。同時に関連部門は事前に洪水を防ぐ準備をしなければならない」と注意を喚起しました。周シニアエンジニアはさらに、海水の逆流を防ぐには地下水のくみ上げを厳格に制御し、地表水の貯水量を増やし、地下水の涵養量を増やす必要があると提案しました。(藍、坂下)

KANKAN特集

ラジオ番組
KANKAN特集