北京
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中国の科学者が開発した「月レンガ」
「月レンガ」とは、中国の科学者が月サンプルの成分を模倣した素材を焼成した建築材料です。その耐圧強度はコンクリートブロックの3倍以上で、中国伝統のほぞ継ぎの手法を採用し、将来は月基地の建設に使う構想があります。この月レンガは近日中に中国の貨物運搬宇宙船「天舟8号」によって中国の宇宙ステーションに運ばれます。
専門家によれば、月で建物を建てるためにはまず、温度の激烈な変化に耐える必要があります。月では昼の気温がセ氏180度を上回り、夜間はセ氏氷点下190度に下がります。また、大気圏の保護がないため、大量の宇宙放射線を浴びながら数多くの微小隕石の衝突にさらされ、振動周波数の大きな月震も多発します。そのため、月基地の建造に使われる建築素材は力学面、耐熱性、放射線耐性のいずれも極めて厳しい試練に直面します。
中国製月レンガが「天舟8号」で中国の宇宙ステーションに運ばれるのは、宇宙環境下での力学や熱学などに関連する特性や宇宙放射線に対する耐性を検証するためです。最初に宇宙ステーションに運ばれる月レンガは、実験を終えてから2025年末頃に地球に戻される予定です。(Lin、鈴木)
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