中国の公立幼稚園に乳児クラス開設 生後6カ月で入園可

2024-10-17 13:46:09  CRI

 中国では現在、1歳未満の乳児の世話で悩む若い家庭が少なくありません。夫婦は共働きで、夫婦の親たちはまだ定年退職していないので、誰が乳児の世話をするかは出産適齢期の女性の大きな悩みとなっています。こうした中、中国東部の浙江省温州市にある第20幼稚園は先ごろ、公立の乳児クラスの設立を発表し、生後6 ~12カ月の乳児を対象とした保育サービスを試験的に始めました。

乳児クラスの赤ちゃん

 6カ月の七ちゃんは浙江省温州第20幼稚園の乳児クラスが募集した最初の赤ちゃんです。乳児クラスが提供した公共ビデオで主任教師と保育士が子どもの世話をしているのを見て、保護者の沈さんは安心し、「普段忙しいので、子どもの世話をするのが大変だ。この乳児クラスの教師と保育士は能力が高くて、安心する」と述べました。

 また、保護者の胡さんも似たような考え方を持っています。ベビーシッターや民間施設よりも、公立の「看板」が保護者により大きな信頼を与えます。「子どもをしばらくここに預けてみて、すべて良かったと思う。お手頃価格で、多くの負担が軽減された」と話しました。

 乳児クラスの設立は、温州第20幼稚園の最初の革新ではありません。これに先立ち、同園では生後12~24カ月の幼児を対象とした保育班と24~ 36カ月の幼児を対象とした保育班が開設されていました。乳児クラスの料金基準は月に1950元(約4万円)にすぎず、民間施設の費用よりはるかに安いとのことです。

 同園の林艶艶園長は、「乳児クラスの設立は、以前幼い娘を育てた時の実体験から生まれ、今の若い両親が子育てで直面している苦境をより深く考えた。現在の若者は自身の発展と子育てをてんびんにかけてジレンマに直面しているが、これは家庭で解決できるものではなく、公立幼稚園を含む政府が先駆者となり、女性が子どもを産むことへの自信を高めるために、現実的な行動を取らなければならない」と述べました。

 乳児クラスが開設されて1カ月余りで、すでに適齢期の乳児9人が入園し、共働きの保護者のために通勤の後顧の憂いを解決しました。「多くの保護者が子どもを見に来て、子どもが先生と笑い合っているのを見ると、連れて帰れない」と林園長は紹介しました。

 乳児クラスの空間レイアウトは広くて明るく、睡眠エリア、探索エリアなどが設置され、知育玩具、絵本などの幼児早期教育設備も整っています。(藍、榊原)

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