北京
PM2.577
23/19
中国東部の安徽省合肥市でこのほど、現金1700元(約3万6000円)が街頭に散乱し、風雨の中、中学生や配達員など通行人が次々と足を止め、隅々に散らばっていた現金を丁寧に拾い集め、警察に通報して落とし主を探しました。
事件発生当時、空は暗く、小雨が降っており、ある男性がポケットに入れた手を出した時、ポケットにあった現金も地面に落ち、すぐに風に吹き飛ばされました。しかし、持ち主は全く気づきませんでした。
ちょうどこの時、中学1年生の曹雨萱さんと母親の陳芬さんが自転車で通り掛かりました。
蘆江実験中学校1年生の曹さんは当時のことを思い出し、「頭を下げてみたら、地面に赤いものがあることに気づき、よく見たらお金だった。母に言うと、母は自転車を止め、車が多いからと言って私をその場に立たせ、母がお金を拾いに行った」と語りました。
散らばった現金を見て、曹さんは少し焦り、母親に話しました。
母親の陳さんは当時のことを振り返り、「娘は、このお金はおじいさんかおばあさんが無くしたと思っていると言った。なぜかというと、私たちは現金を使わず、どこでも携帯電話を利用して支払うからだ。お金を無くしたお年寄りは、見つからないととても悲しいでしょうと言ってくれた」と話しました。
ほぼ同じ時に、24歳の配達員、周揚さんもここを通り掛かり、風雨の中で急いでいる母娘の姿を見て、急いでバイクを安全な場所に止めて協力しました。
周揚さんはその時のことを振り返り、「風が強かったので、お金をなくしたら困るだろう。配達を急いでいたが、落とし主はもっと焦るだろう。紙幣4枚を拾った」と話しました。
その時、より多くの通行人が地面に散らばった現金を発見し、みんなは次々とお金を拾う行列に加わり、街頭で頭を下げてお金を拾う姿が増えました。
みんなは拾った紙幣を曹さんの手に渡し、確認したところ、全部で1700元もありました。
しかし、陳芬母娘2人を失望させたのは、その時落とし主が見当たらなかったことです。親子は急いで近くの交番に通報しました。
曹雨萱さんと母親の陳芬さん
通報を受けて、交番の警察官はすぐに落とし主の捜索を始めましたが、事件当時は暗くなっていたため、近くの公共の場所にある監視ビデオを確認しても落とし主の顔をはっきりと見ることはできませんでした。5日後の11日夜、警察はついに落とし主の車の軌跡から落とし主の黄さんを見つけました。確認したところ、黄さんが無くした現金の金額はみんなが拾った1700元で、一銭も欠けていなかったとのことです。(藍、榊原)
KANKAN特集