地下700mのニュートリノ実験単体アクリルボール広東江門で完成

2024-10-11 13:25:45  CRI

 

 中国科学院が11日に明らかにしたところによると、地下700メートルに位置する江門ニュートリノ実験(JUNO)の中心検出器に設置される、世界最大の単体アクリルボールの据え付けが完了し、建設は最終段階に入りました。

 ニュートリノは宇宙が形成された当初から存在する、最も古く、また最も原始的な素粒子であり、非常に多くの重要な情報を含んでいます。ニュートリノの研究は宇宙と世界に現存する物質を理解する上で非常に重要な意義を持っており、世界最先端の基礎科学でもあります。

 江門ニュートリノ実験はニュートリノの質量の順序測定を第一の科学目標としており、その中核検出設備は地下700メートルにある実験ホール内の深さ44メートルのプールの中央に設置されています。直径41メートルのステンレス製ドーム、直径35.4メートルのアクリルボール、2万トンの液体シンチレータ、4万5000本の光電子増倍管などの核心的な部品で構成されています。

 同実験は2013年にプロジェクトが立ち上がり、2015年に着工され、2021年末に地下ホールが引き渡されて検出器の据え置き工事が始まりました。現在、中心検出機の最も内側にあるアクリルボールは既に合体しており、11月末にはすべての設置を終えて超純水、液体シンチレータの充填を開始し、2025年8月から正式に稼働してデータを取り始める予定です。運転期間は約30年を予定しています。

 江門ニュートリノ実験は、完成すれば国際ニュートリノ研究の中心の一つとなり、日本の神岡にあるハイパーカミオカンデ、米国の深部地下ニュートリノ実験-DUNEとニュートリノ研究で肩を並べることになると見られています。(Yan、坂下)

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