北京
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越境電子商取引(越境EC)が盛んになるにつれて、中国製調理器具は、欧米などの国際市場への輸出量が増え、より受け入れられるようになっています。中でも、鋳物ホーロー鍋は、その高い品質と性能により海外市場で大いに支持されています。
浙江省永康市の越境EC調理器具ブランド「CAROTE(カローテ)」は2日、香港証券取引所に上場し、7億5000万香港ドル(約142億5000万円)を調達しました。平均価格540元(約1万1340円)の鉄鍋の昨年の売上高は、通販サイトのアマゾンで6億7000万元(約140億7000万円)、他の販売ルートも含めると15億8300万元(約332億4300万円)に達し、海外各主要市場のオンライン調理器具ブランドランキングを見ると、米国では2位、西欧では3位、東南アジアでは2位、日本では3位になっています。
Googleトレンドによりますと、「ウッドストーブ」というキーワードの世界検索人気度はこのほど1300%上昇し、特にカナダ、アイルランド、米国、ニュージーランド、オーストラリアなどでよく検索されています。
中国の豊かな調理文化は、鮮明な中国文化の特色があり多様な調理器具を生み出しています。中国のコンサルティング会社、奥維雲網(AVC)のデータによりますと、2024年1~8月の火気調理器具オンライン小売額は前年同期比3.3%増の83億7000万元(約1757億7000万円)で、通年の鉄鍋販売数は1万500個になる見通しです。
カローテは2013年、業務範囲を製品の研究開発と工業設計にまで広げ、国際ブランド向けの調理器具製品の設計、開発、カスタマイズを開始しました。16年には一般消費者向けの直接販売を開始し、より革新的で高コストパフォーマンスな独自の調理器具製品ブランドを立ち上げました。売上高は21年が2億8300万元(約59億4300万円)、22年が5億3100万元(約111億5100万円)、23年が15億元(約315億円)超で、年間平均成長率は120%を超えています。
業界関係者によりますと、中国の調理器具企業が世界市場で探索と成長を継続していくことによる経験が、中国製造業のモデル転換・高度化にとって貴重な参考になるとのことです。(Mou、柳川)
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