北京
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波の中でもがく母娘(左)に向かって懸命に泳ぐ林建煌さん(右)
中国南東部の福建省アモイ市のビーチで遊んでいた母娘が波に巻き込まれましたが、居合わせた市民が波に飛び込み、母娘は無事救助されました。
10月2日午前9時50分、アモイ市の黄厝ビーチの海域には、台風の影響による強風と高波が発生していました。現場の観光客が撮影した映像では、母娘二人が大波の中でもがいているのがぼんやりと見えます。この時、一人の男性が海に飛び込み、母娘に向かって懸命に泳いでいきました。
この男性は、アモイ市在住の林建煌さんで、のちの取材で、「私は必死に彼女たちのそばに泳いで救助しようとしたが、波の力で何度も岸に押し戻された。すぐ目の前にいる気がするのに、いくら泳いでも彼女たちに近づくことはできなかったが、最後には彼女たちのそばまで泳ぎ着くことができ、私はお母さんの方に『子供の手を引いて、緊張しないで、私はきっとあなたたちを助ける』と伝えた」と話しました。
二人を同時に引っ張っていたため、林さんはすぐに体力を消耗してしまいましたが、この時、岸辺にいた衛生作業員の甘銀祥さんも海の中で緊急事態が起きているのを発見し、急いで浮き輪を持って海に飛び込み、林さんと、溺れた母娘を一緒に岸まで連れ戻しました。
記者の取材に応じた林さんは、「二人が海の中でもがいているのを見たら、誰でも助けに行かないとダメだと思うでしょう。泳いで戻ってきた時は疲れ果てていた」と話しました。
救助に参加した甘さんは、「子どもの状態はまだ大丈夫そうだったが、母親は海水を飲んでしまい、力尽きていて、言葉も出ない状態だった」と救助後の母娘の状況を説明しました。
救助された母娘はすぐに病院に運ばれ、緊急処置を受けました。子どもは無事退院し、母親は入院して治療を受けていますが、命に別状はないということです。
救出された母娘の家族である周さんは、「もし二人の勇士の助けがなければ、私たちの家族は亡くなっていたかもしれない。彼らへの恩を私たちは一生忘れない」と感謝しました。(HJ、MI)
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