北京
PM2.577
23/19
中国科学院分子細胞科学卓越イノベーションセンターが4日に明らかにした情報によりますと、同センターの研究チームが生物体内の細胞の老化の系譜を追跡し、そのメカニズムの研究技術を生かして、肝臓の損傷と修復の過程における異なる種類の細胞の老化の軌跡と特異な役割を系統的に探求しました。これに関する成果は北京時間4日、隔週刊の科学雑誌『セル』に発表されました。
マクロファージ
細胞の老化は胚の発育、損傷と再生、がんと生物の老化などの生理的・病理的プロセスに重要な役割を果たしています。同じ老化細胞と言っても、善玉と悪玉があり、体内に混乱を引き起こすものもあれば、体の健康を守るものもあります。老化細胞の良し悪しをいかに正確に判断するかは細胞の老化を研究する分野の長年の課題でした。
研究者らはまず、体内の老化細胞の系譜を追跡するシステムを開発し、異なる種類の老化細胞のメカニズムを研究する技術を確立しました。研究者はマウスを使った実験で、肝障害後の細胞の老化には主にマクロファージと内皮細胞が関わっていることを発見しました。老化したマクロファージは肝障害後に急増し、炎症誘発性サイトカインを分泌して、肝線維化を促進します。一方で、老化した内皮細胞は肝障害後、老化したように見えますが、損傷や線維化を抑えるために肝臓の修復に重要な役割を果たします。
この研究は細胞老化と再生医学分野の研究に重要な研究成果と手法を提供するとともに、肝臓疾患の臨床治療に新たな研究の方向性と理論的な根拠をもたらしました。(殷、坂下)
KANKAN特集