中国の科学研究チーム 超伝導テラヘルツ通信実験に成功

2024-10-04 16:04:32  CRI

 中国科学院紫金山天文台が主導する合同実験チームはこのほど、中国の南西部に位置する青蔵高原で超伝導受信によるハイビジョン映像信号のキロメートル級テラヘルツ無線通信伝送に成功しました。これは、高感度テラヘルツ超伝導受信機技術を遠距離無線通信システムに応用した世界初の成功例です。

 

青海での超伝導テラヘルツ通信実験

 今回の実験は海抜4000メートルを超える青海省海西州雪山牧場サブミリ波天文観測基地で行われました。実験では、送信側の信号送信強度はわずか10マイクロワットでした。これは携帯電話基地局の送信強度の100万分の1に相当します。研究チームはこの微弱な信号強度で、テラヘルツ超伝導受信機を用いて1.2キロ離れた場所に伝送された高精細ビデオ信号を受信することに成功しました。

 中国科学院紫金山天文台の李婧研究員は、「マイクロ波通信を2車線道路とすると、テラヘルツ通信は6車線または8車線に相当する。超伝導探査技術のポイントは高感度だということだ。より広い車線の道路を走行する車は性能が向上し、ほとんどロスがなくなるため、より遠くまで走ることができる」と説明しました。

 テラヘルツはマイクロ波と光の中間の周波数帯であり、国内外の科学者たちは、将来の通信分野で開発される重要なスペクトル資源だとしています。中国の科学研究者は30年にわたる技術蓄積を経て、今回ついに、高感度超伝導受信機技術の遠距離テラヘルツ無線通信システムへの応用を成功させると同時に、0.5テラヘルツ以上の周波数帯で、これまでで最長距離のテラヘルツ無線通信伝送を実現しました。(藍、NARUMI)

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