北京
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中国中部湖南省長沙市雨花区のある銀行で13日午前、高齢者が銀行員に20万元(約406万円)の振り込みを依頼しましたが、振り込め詐欺に遭う可能性があると気付いた銀行員は警察に通報しました。
雨花区公安支局洞井派出所は通報を受けた後、警察官の劉雨涵さんと同僚がすぐに現場に駆け付け、銀行の前で当事者の王さんに会いました。王さんは「以前助けてもらったので、『いとこ』に20万元を振り込む」と言いました。王さんは相手のQQ番号(中国のチャットアプリのアカウント)しか持っていないにもかかわらず、警察や銀行の介入に断固反対し、情緒が高ぶっていました。
警察に通報して王さん(右)の20万元振り込め詐欺を阻止した銀行員
王さんがどうしても派出所に行かないため、困った劉さんは、先ほどの会話で王さんが身分証明書の紛失届を出すと話していたことを思い出し、派出所で身分証明書の紛失届の提出を直接手伝うことができると提案しました。警察官が辛抱強く説得して、王さんはようやく一緒に派出所へ行くことに同意しました。
派出所で王さんは次第に心を開き、劉さんに「劉さん、あなたが好きだ。実は私も振込先の相手を知らない。QQで知り合ったばかりだ」と言い出しました。劉さんは、王さんを身分証明書の紛失届を出す窓口に案内しながら、ゆっくりと振り込みをあきらめるよう説得しました。同時に警察官は案件を再び検討、評価、分析して、振込相手が王さんの「いとこ」ではなく、「軍人の身分」になりすました詐欺師であることを確定しました。その後、警察官は王さんの家族を呼び、一緒に説得した結果、王さんはついにこれが詐欺であることに気付きました。警察官は詐欺取り締まりに関する知識を伝え、家族に対して常に王さんの動きに注意するよう促しました。
派出所を離れる前に王さんとその家族は、「気遣って振り込め詐欺を阻止していただき、本当にありがとうございます」と警察官に感謝しました。翌日、王さんの家族は派出所に来て、劉さんに感謝状を贈りました。(任春生、榊原)
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