北京
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タンク容量1万5000立方メートルのデュアル燃料エンジン・ドラグサクションしゅんせつ船「新海鱘」
タンク容量1万5000立方メートルのデュアル燃料エンジン・ドラグサクションしゅんせつ船「新海鱘(シンハイシュン)」がこのほど、中国東部の江蘇省・啓東で順調に引き渡されました。同船は現在、液化天然ガス(LNG)のデュアル燃料エンジンを採用した世界最大級の大型ドラグサクションしゅんせつ船として知られています。
「新海鱘」は中国船舶集団第七〇八研究所が研究開発と設計を担当し、中国交通建設集団傘下の上海航道局有限公司が投資して建造したものです。全長155.7メートル、型幅32メートル、型深さ13.5メートル、設計上の土砂貯蔵タンクの最大容量は1万6808立方メートルで、LNGを蓄えられる1550立方メートルの双耳タンクを備えています。
「新海鱘」のメインエンジン、補助発電機とボイラーはいずれもLNGデュアル燃料型で、最先端の「パワーコントロールセンター」を通じて、「1メイン+2サブ」というマルチ駆動モードで船舶の航行、しゅんせつ、土砂投入、吹き込みなどさまざまな工程での動力提供を満たしています。LNGモードでは窒素酸化物を80%、二酸化炭素の排出を20%削減し、硫黄酸化物と粒子状物質の排出を除去し、国際海事機関(IMO)の排出規制基準「IMO Tier III」の要求も満たしており、「グリーン、環境保護、省エネ、安全」といった顕著な特長を持ち、船舶性能、環境保護指標、技術レベルはいずれも国際トップレベルに達しています。
また、「新海鱘」にはオートトレーサー、しゅんせつコントロール、全船出力管理など通常のドラグサクションしゅんせつ船情報化システムが搭載されているだけでなく、中国で最も先進的でスマート化が最も高い「ワンタッチしゅんせつ」と「しゅんせつ・運転合一」システムが搭載されており、中国で初めて典型的な稼働状況条件下での「無人しゅんせつ」機能が実現されるということです。一方、総合スマート管理プラットフォーム、集積スマートエンジンルーム、スマート航行、スマートエネルギー効率管理などのシステムも搭載され、全船のスマート化管理レベルが効果的に向上しています。
同船が順調に引き渡された後、深海の土砂採取と沿海深水港湾航路のしゅんせつ、吹き込みと埋め立て、海岸維持工事に広く適用され、全船のスマート化機能配置はすでに世界一流レベルに達しており、グリーン水上運輸の発展を後押しするうえで重大な意義があります。(ミン・イヒョウ、野谷)
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