北京
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中国では、温かく甘いミルクティーは秋に最適な飲み物とされています。しかし、ミルクティーを長期的に飲むことには潜在的な危険性もあります。中国東部の浙江省杭州市に住む中学2年生の小柳さん(13歳、仮名)はミルクティーを好んで飲んでいますが、思いも寄らなかったのは、これが原因で歯が深刻な酸蝕症になってしまいました。
「ストレスがたまると飲みたくなるし、飲んでいると楽しいし、元気も出る」と小柳さんはミルクティーを勉強時の眠気覚ましとして、毎晩のように1杯飲みます。親もミルクティーを飲むのは大したことではないと考えていました。
しかし最近、小柳さんは自分の歯が穴だらけになり、黄ばんだり黒くなったりしていることに気づきました。母親は急いで彼女を連れて杭州市第一人民病院口腔科を訪れ、診察を受けました。口腔科副主任の張黄医師は検査後、驚きました。小柳さんは歯全体がもろくなり、白いプラークも多く、軽く触れると落ちてしまい、でこぼこで、深刻な「歯の酸蝕症」にかかっていたことが分かりました。
検査の結果、小柳さんは12本も深刻な虫歯があり、根管治療と歯冠修復に長い時間をかけなければなりません。張医師は、これは過去に見たことのある患者の中で比較的深刻なケースで、酸蝕症は小柳さんが長い間ミルクティーを飲んでいたことに関係があると考えています。また多くの人はミルクティーがミルクとお茶だけだと思っていますが、実は大量の砂糖が入っていることを見落としていると説明しました。糖分の摂取はドーパミンの分泌を刺激し、茶ポリフェノールは眠気を覚ますので、飲むと楽しく元気になります。しかし同時に見落としやすいことがあります。それはミルクティーが歯をひそかに壊していることです。
口腔の細菌は糖分を利用して酸性の代謝物を生成し、歯を腐食します。張医師によりますと、ミルクティーが歯に与える悪影響は、砂糖以外に重要な要素として時間があります。多くの人は時間をかけてゆっくりとミルクティーを味わいますが、小柳さんのように一晩かけて飲むと、歯が長時間砂糖に浸っているうえ、適時に徹底的な口腔の清掃をしないと、虫歯の発生を促してしまいます。最初は歯の表面に脱灰(だっかい、歯のエナメル質からリンやカルシウムが溶け出すこと)現象が進み、白いプラークが現れ、これ以上深刻になると「歯の酸蝕症」になります。医師は、甘い飲み物を頻繁に飲まず、ミルクティーは15分以内に飲んだほうが良いと注意を喚起しています。(Mou、榊原)
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