【CRI時評】対中関税引き上げ最終決定 名実共に米国の失墜は避けられない

2024-09-16 15:44:57  CRI

 米通商代表部(USTR)が先ごろ対中追加関税の最終措置を発表した後、米産業界とエコノミストは次々と懸念を示した。アナリストらは、米国の関税大幅引き上げの背後にある政治的意図は極めて明確だとみている。米大統領選が近づき、2大政党の選挙戦が激化するにつれ、中国に対して強硬姿勢を示すことは、いわゆる「政治的に正しい」ことになる。

 関税戦争は問題の解決にならず、米国も反発に遭うことになるだろう。ロイター通信は14日、米IT業界を代表する米情報技術産業協会(ITI)のジェイソン・オクスマン会長の分析を引用し、米国が対中追加関税措置を実施して以来、米企業と消費者の損失は累計で2210億ドル(約31兆1000億円)に達したと伝えた。

 米国民も同様に大きな打撃を受けている。ムーディーズの試算によると、米国の消費者は追加関税コストの92%を負担しており、各世帯の支出は年間1300ドル(約18万3000円)増えている。多くのエコノミストは、関税の引き上げは米国消費者にさらに大きな負担を増やすだけだと警告している。また、非営利研究機関の米国税務財団によると、対中追加関税は米国労働者の雇用問題を解決しないだけでなく、かえって14万2000の雇用喪失を招くと分析している。

 世界貿易機関(WTO)は、すでに301条関税がWTOの規則に違反しているとの裁定を下した。だが米国はこれを是正するどころか、さらに対中追加関税を引き上げ、過ちに過ちを重ね、徹頭徹尾「国際ルールの破壊者」としての立場を再び確固たるものにした。さらに米国の対中追加関税の大幅な引き上げはグローバル貿易と経済成長を脅かす可能性があり、米国が強引に進める「デカップリングとサプライチェーンの切断」は人類の現在と未来に影響を与えることになるだろう。(CRI論説員)

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