【CRI時評】外資はなぜ「中国にもっと歩み寄りたい」のか

2024-09-13 13:32:53  CRI

 「私は過去25年間で中国を十数回訪れた。毎回の目的は同じだ。それは中国にもっと近づくことだ」――。これは中国のアモイで開催された第24回中国国際投資貿易商談会にやってきた「ドイツ中小企業隠れたチャンピオン協会」のワルター・デーリンク会長の言葉だ。「ドイツ中小企業隠れたチャンピオン協会」とは、世界あるいは地域でトップクラスのシェアを持ちながら一般には知られていないドイツの中小企業を支援する団体だ。デーリンク会長はさらに「中国は世界最大の市場の一つだ。ここに参入しなければ世界市場でトップになるのは難しい」と述べた。 

 第24回中国国際投資貿易商談会には120の国と地域から8万人近くがやってきた。海外の「隠れたチャンピオン企業」が中国に集結した。初歩的な統計によると、688の案件が8日から11日までの会期中に協力協定に達し、投資総額は4889億2000万元(約9兆6900億円)に達する見込みだ。第24回中国国際投資貿易商談会は中国共産党第20期中央委員会第3回全体会議(三中全会)の後に中国で初めて開催された投資をテーマとする国際的なビジネスイベントであり、外資が中国を理解し、チャンスを模索する重要な窓口になった。

  中国の大市場は一貫して世界にとっての大きなチャンスであり続けている。現在では中国が新たな質の生産力の発展に力を入れていることに伴い、この大市場ではいくつかの新しい特徴が出現している。在中EU系企業の業界団体である中国EU商会のクラウス・ツェンケル副会長は「中国の消費者がスマートホーム、健康関連製品、グリーン消費などの分野にますます関心を寄せていることが、在中EU系企業に発展のチャンスをもたらしている」と述べた。多くの外資は、中国に投資することは中国の新たな質の生産力と「同じ波長で共振」することと考えている。

 同時に、中国の強大な産業チェーンとサプライチェーンは、外資の中国での発展に強力な後ろ盾を提供している。中国の産業チェーンとサプライチェーンの強靭(きょうじん)さは貿易統計を見ても明らかだ。中国の1-8の貿易総額は前年同期比で6%増加し、うち輸出は6.9%の増加だった。

 さらに重要なのは、イノベーションが中国経済成長の重要な駆動力になるにつれて、ますます多くの外資系企業が研究開発センターを設置するなどで中国を「イノベーションの発信地」にしていることだ。

 投資意欲に駆られて、今年1-7月には中国で新設された外資投資企業数が前年同期比で11.4%増加した。経営面では今年上半期、経済統計作成の対象となる一定規模以上の企業を意味する「外資規模以上工業企業」の利益総額は11%増加した。中国での経営が豊富なリターンを得ていることは、外資が中国への投資を強化するもう一つの重要な理由だ。

 さらに多くの好材料が出現している。中国ではこのほど、製造業分野では外資参入の制限が「ゼロ化」された。また、医療分野では多くの地域で外資独資病院の設立を認められる予定であるなど、開放の試みはさら拡大している。中国では、外資の参入を規制するネガティブリストが縮小され、外資の参入を歓迎する奨励項目が拡大されつつある。外資が中国で発展する余地はさらに大きくなった。

 中国は開放と協力の中枢であり、多国籍企業が世界に進出するための拠点を提供している。外資が中国に足場を置き世界に向けて中国市場を深く耕すさまざまな物語がつむぎ出されている。各国が中国の発展の恩恵を共有する物語は依然として続いている。(CRI論説員)

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