北京
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中国南部の広西チワン族自治区崇左市では超大型台風11号「ヤギ」の影響で、11日午後2時の時点で、域内にある六つの河川がいまだに警戒線を0.02~5.38メートル超えています。洪水のピーク時、洪水の中でそびえ立つ400年の歴史を持つ左江帰龍斜塔が、多くの人々から注目を集めています。
洪水の中でそびえ立つ左江帰龍斜塔
左江帰龍斜塔は崇左市江州区太平鎮大村付近の左江の中にある鰲頭島に位置し、5層八角形の楼閣式れんが塔で、明の天啓元年(西暦1621年)から崇禎二年(西暦1629年)までの間に建てられ、その悠久な歴史、巧妙な建築技術、人々の心を動かす伝説によって、「世界8大斜塔」の一つと呼ばれ、2019年10月に中国の第8陣全国重点文化財保護単位に選ばれました。
11日午前、左江帰龍斜塔観光エリアで、斜塔への道が完全に洪水で水没し、現場にも警戒線が張られました。航空撮影によると、台風の影響で左江の水位が急上昇し、鰲頭島にたたずんでいた斜塔は洪水に囲まれ、約5メートルの土台と島全体が完全に水没し、塔本体だけが川から姿を現していました。幸いなことに、洪水のピークはすでに過ぎ、川の水位は下がりつつあります。
崇左市文物管理センターの呉肖樺主任によると、左江帰龍斜塔自体の設計から見ると、塔の土台は楕円(だえん)型で、とがった端が水の方向に面しているため大部分の衝撃を取り除くことができ、塔の土台の背面は岩で、土台をしっかりと支えているため、洪水で流されるのを防ぐことができます。また塔本体は二重円筒型で、この設計は塔の安定性を大幅に増やし、上流からの水の方向に傾斜しているため、大きな洪水の衝撃に耐えることができます。また、塔の外壁面と1階、2階の内壁面には石灰が塗られており、塔自体をさらに補強できるとのことです。
近年、崇左市の文化財部門は左江帰龍斜塔に対してすでに2回の保護修繕工事を実施し、斜塔の土台と塔本体を修復・補強し、斜塔の防雷工事も完成し、健全なメカニズムを確立して塔の日常的な検査と管理メンテナンスを強化してきました。(藍、榊原)
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