北京
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ここ数年の、「国潮(グオチャオ:中国の伝統文化と現代文化が融合した新たなカルチャー)」と健康ブームの高まりに伴い、中国の伝統香料がその独特な感覚と文化的魅力で多くの消費者の心を捉え、古くから伝わっている一部の香料が現代の工業技術によって大量生産可能となったことで、庶民の生活に浸透しつつあります。
△中国のお香
近年、中国のお香はさまざまな香料の中でも最も急速に成長している品目となっています。古くから伝わった香料の配合を現代人の嗜好に合わせてアレンジすることで、市場で広く受け入れられ、これに関連する製品の売上も右肩上りとなっています。中国香料が爆発的な人気となるのに伴って、香料の調合にはより厳しい条件が求められています。調香師の張梵氏はこの業界で10年以上の経験を持ち、約1000種類の香料の調合を手がけてきました。張さんによりますと、この2年ほど、ハマスゲ、モクセイ、クチナシ、ヨモギなどの中国の伝統的な香料がますます多く使われるようになり、香りに対する中国独特の美意識が伺えます。
中国のお香だけでなく、国産フレグランスの売上も絶好調です。業界関係者によると、中国国内のフレグランス市場では、これまで海外ブランドが70%以上の市場シェアを占めていましたが、今年に入ってから多くの国産ブランドが人気を集め、フレグランス市場の新たな成長ポイントとなっています。中国南部広東省深セン市のある百貨店運営部の黄明月ディレクターは、「2018年から2023年にかけて、中国香料の売り上げは年平均15%の成長を見せており、国産フレグランスに対する若者の需要は大きい」と述べました。(ZHL、坂下)
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