中国、「南極でのクリーンエネルギー利用技術12年発展要綱」を発表

2024-09-11 14:55:33  CRI

 中国が極地調査を始めて今年で40年になります。南極でのクリーンエネルギー設備、システム、オペレーションとメンテナンスなどの重要技術の研究開発の方向を指導し、南極でのクリーンエネルギー利用技術体系を確立し、整備するため、「南極でのクリーンエネルギー利用技術12年発展要綱」(以下「要綱」と略称)がこのほど、2024中国極地科学学術年会で発表されました。

中国の5番目の南極観測ステーション「秦嶺」

 南極は地球最大の淡水資源庫であり、気候環境の変化の方向を示すビーコンでもあります。南極には千種類以上の魚類、220種類以上の鉱物、数百億バレルの石油埋蔵量があります。南極で人間が活動する範囲が拡大するのに伴い、どのように汚染を回避し、極地の手つかずの生態系環境を維持するのかは、各国の南極科学調査活動における重要な関心事となっています。南極という「汚れのない土地」を守るため、各国は近年、南極でのクリーンエネルギー開発をめぐって多くの模索を行っており、その中で太陽光エネルギーと風力エネルギーが主な開発対象となっています。「要綱」によると、2022年の時点で、20カ所以上の南極観測ステーションにクリーンエネルギー発電装置が設置されており、そのうち50%以上が太陽光エネルギーや風力エネルギーを利用するものです。現在、中国の泰山観測ステーションには80キロワットの風力発電と60キロワットの太陽光発電施設が建設されており、秦嶺ステーションでのクリーンエネルギー使用量は、ステーションのエネルギー使用量全体の60%に達しています。

 南極のクリーンエネルギー発展の全体目標を達成するために、「要綱」は2025年までに、南極の極端な環境下でのクリーンエネルギー設備とシステムの適応性という難問を全面的にクリアーすることを打ち出しており、2030年までに、中国の南極観測ステーションにおけるクリーンエネルギー利用の構造転換と高度化を全面的に達成し、安全で効率的、グリーンかつ手軽、信頼できる設備、インテリジェンスな統合という目標を基本的に達成することになっています。(Mou、坂下)


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