北京
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「中国で最もアートな駅」と呼ばれる吉林西駅が1日に開業しました。この駅は、吉林省の吉林と朝陽鎮を結ぶ吉海鉄道の吉林総駅(ターミナル)の遺構を修復したものです。
吉海鉄道の吉林総駅はゴシック式の尖った尖頭アーチを持つ建築で、2014年には中国中央テレビ(CCTV)による「中国で最もアートな9つの駅」の1つに選ばれました。この駅は1928年に建設された、中国東北部で中国人が自ら建設した最初の鉄道の駅です。同駅は後に黄旗屯駅と駅名を変え、1985年には吉林西駅と改称されました。
同駅の敷地面積は897平方メートルで、駅舎は南面していて主要部はレンガ構造です。屋根は屈折した木造で、るり瓦で葺(ふ)かれています。全体として雄の獅子がうつ伏せているような造形で、獅子の尾は高さ29メートルの時計塔として巧みに設計され、塔の先端にはフィリップス式の旋回輪が据え付けられています。この建物は中国と西洋の特徴を折衷した建築物であり、中国の伝統建築と、西洋建築の風格を併せ持つ中国近代建築史上の傑作の一つと言えます。
この駅は、本来の様式と歴史の面影を可能な限り残すことを前提とした修復を経て、今年になりさらにアートな雰囲気になりました。1910年代の中華民国期の建築スタイルがよく復元され、都市の歴史と文化の記憶を残す施設になりました。
改めて開放された吉林西駅では、復元した駅舎のほかに吉海鉄道吉林総駅の歴史上の写真や文化財、関連資料を展示する4つの歴史陳列館も開業し、市民や観光客が吉海鉄道と吉林総駅の歴史とかつて起きた重要な出来事を理解することができるようになりました。(Mou、鈴木)
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