北京
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中国の人民法院(裁判所)で使われるハンマー(資料写真)
50代の女性、陸さんは銀行へ行き、額面250万元(約5000万円)の大口預金証書を手渡し、銀行員は急いで確認しました。調べた結果、これはなんと偽の預金証書でした。銀行員は陸さんに状況を説明してから、すぐに警察に通報しました。警察官が駆け付けた時、陸さんはまだぼんやりした状態だったそうです。
中国東部の江蘇省無錫市の県レベルの江陰市在住の陸さんには28歳の娘・李さんがおり、飲食店で従業員をしています。李さんは給料だけでは足りないため、銀行などの金融機関の投資・金融商品や保険の購入の名目で母親にお金を求めることがたびたびありました。陸さんはこれまでに娘の李さんに100万元(約2000万円)近くを渡しましたが、李さんはすべて個人消費に使い果たしました。
李さんは母親からお金の使い道を聞かれるたびに本当のことを言う勇気がなく、問い詰められて仕方がなかったので、偽の預金証書を作って母親をだますというアイデアを思いつきました。李さんはインターネットを通じて偽の預金証書を作成できる人と連絡を取り、400元(約8000円)を払って陸さんの名義で額面250万元の預金証書を偽造しました。
李さんは母親に偽の預金証書を渡し、「お母さんがくれたお金と自分で稼いだお金を一緒に貯金した」と言い、母親に保管してもらい、「お金に困ることがなければ、できるだけこの預金証書を使わないようにしてね」と伝えました。
陸さんが2023年8月に250万元の預金証書を銀行で調べてもらうと、偽造されたものであることが判明しました。
このほど、現地の江陰市人民法院(地方裁判所)の審理を経て、被告の李さんの金融書類偽造罪が成立しました。しかし、自ら出頭し、自分の罪を供述したことを自首行為と認定し、法廷で罪と処罰を認めたため、法に基づいて比較的軽い罪で処罰すると判断されました。最終的に、裁判所は李さんに懲役7カ月、罰金3万元(約60万円)の判決を言い渡しました。(任春生、藤井)
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