北京
PM2.577
23/19
中国初の液化天然ガス(LNG)とディーゼル油の二重燃料動力システムを採用した、海底の泥をかき集めて吸引する大型カッターサクション式浚渫(しゅんせつ)船の「新海鱘」がこのほど、海洋における全ての試験を順調に終えました。各試験の結果はいずれも設計基準を満たしました。このことは「新海鱘」のそれぞれの性能が運営条件を備えており、引き渡しが秒読み段階に入ったことを意味します。
「新海鱘」船は中交浚渫集団の出資により建造された船で、全長は155.7メートル、型幅は30メートル、型深さは13.5メートルで、設計上の汚泥貯蔵タンクの最大容量は1万6808立方メートルです。同船は連続14日間の作業が可能なLNGを蓄えられる1550立方メートルの双耳タンクを備えています。
このほど終了した2日間の試験操業では、「新海鱘」のLNGモードでの汚泥浚渫などの性能が試され、ディーゼルエンジンとほぼ同等であることが確認されました。LNGモードの場合には窒素酸化物の90%と二酸化炭素排出量の20%を削減でき、硫黄酸化物及び粒子状物質の排出もなく、国際海事機関の排出要求を満たし、船舶としての性能、環境保護指標、技術水準は国際的にもトップレベルです。
「新海鱘」は9月中旬に本格的な運用を開始する予定で、主に沿海部の港湾や深水航路の浚渫や埋立、海岸の維持作業に利用されます。(任春生、鈴木)
KANKAN特集