北京
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重慶医科大学付属第一病院の羅慶華医師
中国南西部の高速道路のトンネルで先日、乗用車がパンクして壁に衝突して炎上する事故が発生しました。車両は爆発する可能性がありましたが、車内の人は負傷して外に出られず、一刻も早い救出が必要でした。すると、たまたま通りかかった医師が、ためらうことなく停車して救出して、一家3人を救いました。
貴州省と重慶を結ぶ高速道路の青崗哨トンネル内で8月中旬、黒い乗用車がパンクしてトンネルの壁にぶつかりました。有給休暇中の重慶医科大学付属第一病院の羅慶華医師は家族とたまたま現場を通りかかったところでした。羅医師は助けが必要と判断し、停車して車を降りて、事故車両に向かって走りました。
事故車両の様子を見たところ、車内にいた3人は程度の差こそあれ、いずれも負傷していると分かりました。羅医師は、負傷した3人を車両から離れた位置に移すことにしました。羅医師はさらに通行する車両に手を振って助けを求め、求めに応じた運転手と一緒に1キロ離れたサービスエリアに3人を移しました。羅医師はその過程で、妻に消防と救急に出動要請の電話をするように言い、サービスエリアの職員から医療品を借りて3人に止血などの手当てをしました。3人は、夫婦2人と生後9カ月の赤ちゃんでした。夫婦2人は皮膚の皮外傷だったのですが、羅医師は、赤ちゃんには片側の頭頂部に明らかなくぼみがあることに気づき、不安を感じました。
救急車が到着した後、羅医師は救急医師に負傷者の状況を説明し、3人が救急車に乗せられたのを見て、家族と共に現場を離れました。
羅医師は重慶に戻った後も、交通事故で重傷を負った赤ちゃんのことをずっと気にしていました。赤ちゃんは頭部の負傷で頭蓋骨が陥没していました。羅医師には、赤ちゃんには開頭手術が必要である可能性が高いことを理解していました。羅医師は、医師としての本能に駆られて、赤ちゃんがより良い治療を受けられるように、責任を負うことになるかもしれない決断をしました。
羅医師は事故の翌日、負傷した家族3人が事故現場付近の病院に運ばれたことを知り、赤ちゃんの父親と連絡を取って子供の治療計画を聞いた上で、重慶医科大学付属児童病院の神経外科の専門家を紹介しました。
夫婦は熟考した結果、生後9カ月の子を重慶医科大学付属児童病院に転院させることにしました。8月26日に行われた低侵襲手術は無事に終わりました。赤ちゃんの回復は良好で、31日には退院することができました。(ヒガシ、鈴木)
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