北京
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新学期の始業を前に、中国東部浙江省杭州市の采荷中学校では、中学1年生の父親を招いての「良き父親保護者会」が開かれました。その中で、「良き父親10箇条」が発表され、父親が家庭教育に積極的に参加するよう呼びかけました。
「良き父親10箇条」の内容には、父親が不在がちにしないこと、定期的にコミュニケーションを取ること、精神衛生に気を配ること、子どもに精神的に愛を注ぎサポートすること、一緒にルールを造り、それを守ることなどが組み込まれ、さらに、子どものために優れた模範となること、子どもの自立心を養うこと、適度な自由を与えること、子どもの個性の違いを尊重することなど、より高い内容も求めています。このニュースが発表されると、一躍社会の注目を集めると同時に、家庭教育における父親の責任についても熱い議論が巻き起こりました。
ここ数年、家庭教育における父親の不在が問題視されてきました。これは、「男は外、女は内」という伝統的な考え方の影響によるものと見られています。例えば2022年10月には、保護者の集まりに父親の欠席が目立つと報道され、「クラス43人の保護者うち、出席した父親は僅か7人で、保護者会は『ママ会』になった」というニュースが議論を呼びました。
現代の家族関係では、父親と母親のどちらも子どもの教育に重要な役割を担っており、どちらも不可欠です。「片親の子育て」、つまり母親だけが育児し、父親が不在という意味の言葉がインターネット上で流行したことがありました。この言葉がはやった背景には、母親1人による育児の大変さだけでなく、家庭教育における父親の役割の欠如に対する失望も含まれています。調和の取れた家族関係の点からも、健康的な育児の観点からも、父親は子どもの家庭教育に不可欠であることが示されています。(閣、坂下)
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