北京
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23/19
中国の喫煙規制の現状に関する権威ある調査報告の一つ、「2023年中国喫煙規制観察:民間視点」報告書が28日に発表されました。中国の喫煙規制の現状について全面的に分析され、取りまとめられています。
同報告書によりますと、2023年の世界のたばこ販売量は5.48%減少したものの、中国のたばこ販売量が世界全体に占める割合は2003年の31.73%から2023年の47.18%に上昇しました。年間販売量から見ると、中国では2003年は1兆7595億本でしたが、2023年には38.8%増の2兆4427億本に増加しました。
世界の成人喫煙率は2007年の22.8%から2021年の17.0%へと14年間で25.4%低下しました。うち高所得国では24%低下、中低所得国では28%低下しました。中国の成人喫煙率は2010年の28.1%から2022年の24.1%へと12年間で14.2%低下し、中低所得国の平均レベルをはるかに下回りました。
報告は喫煙による直接的・間接的な経済損失は軽視できないと注意を呼び掛けています。中国の2018年の喫煙関連疾患による経済的負担は1兆5214億元(約31兆365億円)で、同年の国内総生産(GDP)の1.7%に相当します。一方、同年のたばこによる税収は1兆1556億元(約23兆5740億円)で、経済損失を下回りました。
中国人の死因は、心臓・脳血管疾患、がんなどの悪性腫瘍、呼吸器疾患、糖尿病の順となっています。これら病気の増加はいずれも喫煙と関連性があるとみられています。中国の2022年の肺がん発症者数は106万600人で、死亡者数は73万3300人でした。世界に占める割合は発症者数が42.42%、死亡者数が40.73%でした。肺がんの誘因には多くの要素がありますが、喫煙が最大の原因に挙げられています。(Lin、藤井)
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