溺れた子ども3人を救い亡くなった店主の店に全国から客が殺到

2024-08-27 13:09:15  CRI

 ここ数日、北京市海淀区のある火鍋店が突如人気沸騰して、毎日客が後を絶たず、入口には長蛇の列ができて、2、3時間待たなければならないこともあるほどです。実は、来店客の多くは単に食事のためではなく、同店の店主が溺れた子どもを救うために亡くなったことを聞き、このような行動で英雄に敬意を表すために訪れているのです。

 この火鍋店の店主で41歳の栾留偉さんは山東省泰安市の出身で、長年妻と共に北京で働いてきました。栾さんが8月10日に娘2人を連れて河北省の固安で遊んでいた時、川のほとりで助けを呼んでいる人がいました。彼と、その近くにいた5人が一緒に急いで駆けつけたところ、子ども3人と大人1人が川の中でもがいているのを発見しました。

 栾さんは真っ先に深みに跳び込み、3人の子どもを次々と岸の浅瀬に押し出しました。群衆の助けで子どもたちは助かりましたが、栾さんは大人を助けに再び深みに戻り、結局、もう一人の救助者で64歳の趙金さんと、溺れた男性の3人は水中に沈んでしまいました。この日は、くしくも彼の下の娘の3歳の誕生日でした。

 栾留偉さんが身を捨てて人を救ったことがネット上に広がり、多くのネットユーザーがこの火鍋店のコメント欄に、この店がつぶれることのないよう、行動で英雄を支援していくと書き込んでいます。ここ数日、18卓しかない店には毎日、席待ち番号が300を超えるほどの客が殺到しています。中には、食事をせずにお金だけを置いて帰る人もいました。店員は、栾さんの家族から寄付を受け取らないように言われているため、この数日、こうして無理やりにお金を置いていく客もいたと言っていました。

 栾さんの妻の薛巧艶さんは、「人を助ける時、彼はいつもちゅうちょしなかった。家族に対してもとても責任感があった。ここ数日、お店に全国からたくさんの人が訪れてくれているのを見て、本当に感動した。私たちは既に随分と助けられていて、生活はやっていけると思う。強く生きていかなければならない。彼もそれを望んでいるに違いないから」と語りました。(閣、坂下)

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