北京
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中国初の国産AAA(トリプルA)タイトルとなるアクションRPG「黒神話:悟空」が爆発的にヒットした後、ゲームシーンに合わせて実際のロケ地を訪れることが一部のゲーマーや歴史文化愛好家の間でブームになっています。トリプルAタイトルとは、金、人、最新技術を惜しみなくつぎ込んだゲームのことを言う業界用語です。
△「黒神話:悟空」
浙江省出身の大学生蔣恒易さんはこのほど、夏休みを利用して、中国中部山西省晋城市にある道教廟「玉皇廟」を訪れました。彼は、「黒神話:悟空」を通じて晋城玉皇廟に祭られた元代の彫刻家劉元の作品「二十八星宿」を知り、「これらの国宝を間近で眺めると、ゲームよりも衝撃的だった」と話しました。
蔣さんはまた、「驚きに満ちた探索の旅だった。リアリティとバーチャルの中をタイムスリップしているような錯覚がある。ゲーマーにとって、まさにゲームの素晴らしさをリアルの世界でも味わえることだ」と語りました。
最新の来場者人数統計によりますと、晋城玉皇廟を訪れた観光客の人数は前年同期より大幅に増加しています。玉皇廟の責任者は、「スタッフの大まかな統計によると、最近玉皇廟を訪れた観光客の約半数は『黒神話:悟空』を通じて観光地を知った。9月と10月の旅行シーズンには、さらに大勢の観光客が訪れるだろう」と予想しています。
△晋城玉皇廟内にある二十八星宿彩色塑像
北京時間20日午前10時、「黒神話:悟空」が世界で同時にリリースされました。Valveが運営するPCゲーム配信プラットフォーム「Steam」の最高同時接続ユーザー数は、発売からわずか1時間で104万5000人を記録し、Steam売上ランキングにランクインしました。「黒神話:悟空」は中国四大名著の一つである「西遊記」を題材とし、ゲームの中で中国の伝統文化の景観を大量に再現しています。そのロケ地は数十カ所に達し、国内の多くの地域に点在しています。これに対し、多くのネットユーザーは、このような垣根を超えたコラボレーションを通じて、国内にあるより多くの古代建築が活気づくことを望むとの考えを示しました。
ゲームロケ地の人気が急上昇しているだけでなく、「悟空」のヒットに伴い、さまざまなグッズやコラボ商品も大ヒットしています。中国の電子商取引プラットフォームのデータによりますと、19日夜8時から20日夜12時まで、「黒神話:悟空」の公式コラボグッズの売上高は1500万元(約3億円)を超え、ゲーム関連グッズの成約額は前年同期比で150%以上増加しました。(ZHL、榊原)
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