北京
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中国西部のチベット自治区ラサ市で19日に第2回青海チベット科学調査の成果発表会がおこなわれました。2017年に始まった同科学調査では、すでに3000種を超える生物の新種が発見されました。
△青海チベット高原
中国科学院の院士(アカデミー会員)で、第2回青海チベット科学調査隊の隊長を務める姚檀棟氏によりますと、青海チベット高原は中国ひいてはアジアにおいても重要な生態系の安全障壁であり、グローバル生物多様性におけるホットスポットでもあります。今回の科学調査では、青海チベット高原の脆弱(ぜいじゃく)地域や重要エリアに対する大量のフィールド調査を通じて、ミズキ属のメトク(墨脱)四照花や、ザユル(察隅)ラッセルクサリヘビなど、3000種余りの生物の新種を発見しました。うち動物新種は205種、植物新種は388種、微生物新種は2593種です。
また、今回の科学調査では、かつて絶滅したと思われた枯魯ツツジ、メトクユリ、貢山メコノプシスなどの植物が再び人々の視野に戻りました。さらに、ユキヒョウ、ウンピョウ、ベンガルトラ、ジャッカルなどの珍しい動物の姿が野外に設置されたカメラで頻繁に記録されました。特にベンガルトラはチベットメトク地域で頻繁に現れていることから、メトク地域の生態系構造と機能の健全化が垣間見られます。
青海チベット高原は高地や寒冷地における生物種の宝庫と言われます。これまでの15年間、青海チベット高原の生態系は全体的に好調な成長ぶりを見せていることが分かりました。(Lin、野谷)
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