オリンピック熱が継続 マイナー種目に注目

　閉幕したばかりのパリオリンピックで、中国選手団は多くの新種目で歴史的な飛躍を成し遂げました。中国国内ではブレイキン、スケートボード、スタンドアップパドル（SUP）など、それほど知られていなかったスポーツのブームが発生しました。

　広東省恵州市のあるスケートボードクラブでは、さまざまな年齢の若者がコーチの指導を受けてスケートボードの練習をしています。練達度や年齢によって多くの小クラスに分かれ、コーチ1人あたりが平均で5～8人を指導しています。

広東省恵州市のあるクラブでスケートボードの練習をする若者

　恵州は広東省のスケートボードチームの訓練基地の所在地で、スケートボードは比較的人気があります。クラブの責任者によると、オリンピックの影響で、今年はスケートボードを申し込む若者が例年より多い状態です。現在、開設されているのは第4期の研修クラスです。保護者が問い合わせに来るだけでなく、若い世代自身がこの種目に注目しています。

　このほか、多くの観光地のスポーツ体験プログラムにも人が詰めかけるようになりました。広州の海珠湿地にあるウオータースポーツクラブでは、カヌーやパドルボードなどを体験する市民観光客が後を絶ちません。また、プロの道を歩むことを考える若者が、ここで長期トレーニングに励んでいます。

広州のウオータースポーツクラブでカヌーやSUPを体験する観光客

　クラブは今年の夏休みの繁忙期に備え、カヌーやドラゴンボートなどの体験コースを追加し、さらにナイトボートなどの活動も新たに設けて、人々に多様な体験を提供しています。

　コーチの一人は「今年は観光客が多いようだ。例年ならば月曜日から金曜日まではSUPをする人が基本的にいなかったが、今はSUPなどウオータースポーツを体験しようとする人が次々に来ている。少なくとも20%は増えているようだ。このスポーツをやったことのない人も、広東省の選手が優勝したことなどオリンピックを見て促されている」と話しました。（ヒガシ、鈴木）