北京
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頸椎牽引治療を受ける患者
中国では最近、上海市内の病院で若者が椅子に座って首の牽引治療を受ける様子を示すネットで投稿された写真が話題になっています。首の痛みや不快感を和らげるための頸椎牽引(けいついけんいん)療法という治療法ですが、ネットユーザーは「首吊り」と呼んでいます。医療関係者は、この治療方法がすべての人に適しているわけではないと注意を促しています。
上海市第六人民病院リハビリテーション医学科の牽引室を取材したところ、多くの若者が頸椎牽引治療を受けていました。そのうちの一人の劉さんは、頭痛や腕の痛みなど症状があり、病院で検査を受けたところ、湾曲しているべき頸椎が直線的になっていることが分かったので、リハビリを受けることにしました。
劉さんのように、机に向かって仕事をしたり、長時間携帯電話やパソコンを見下ろしたりして頸椎に問題が出る患者は多く、同病院で治療を受ける人の約8割を占めています。上海市第六人民病院によると、7月に入ってから平日に頸椎牽引治療を受けた患者は70~80人で、週末になると対応能力の限界の100人近くに達するケースがあります。医療関係者によると、この頸椎を伸ばす理学療法により、首の痛みや不快感を緩和することができます。ただし、その前に頸椎の評価を行うことが必要です。
上海第六人民病院リハビリテーション科の王殷リハビリテーション治療士は、「治療前に、頚椎の痛みの評価、可動性の評価、筋力の評価を行い、画像診断と組み合わせて頚椎牽引療法を行うかどうかを決定する必要がある。頸椎のすべり症や頸部の悪性腫瘍、感染症、骨折などは頸椎牽引に適しない」と説明しました。
医療関係者は、最も重要なのはやはり日常の仕事と生活の中で、机に向かって長時間働くことをできるだけ減らして疲労の過度の蓄積を避けることだ」と注意を促しています。(HJ、鈴木)
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