18歳の少年が失踪後遺体で発見 高齢男性に殺害された疑い 中国

18歳の周さんの生前の写真

　中国中部に位置する湖北省武漢市ではここ数日、18歳の高校を卒業した周さんが行方不明になったことが注目されています。周さんは2日に家を出てから消息を絶ち、監視カメラで追跡した結果、周さんが最後に1人の男性高齢者と一緒にいたことが確認されました。

　武漢市警察側は8日、行方不明となった周さんが遺体で発見され、今年64歳の鄧さんを容疑者として拘束し、事件についてさらに捜査中であると発表しました。

　周さんは18歳、高校を卒業したばかりで身長175センチ。今年の全国統一大学入学試験を受験し、成績は悪くなく、大学の合格通知書が自宅に届いたそうです。2日午前9時ごろ、周さんは武漢市の自宅を出てから行方不明になりました。その時、周さんは白い上着とズボンを着て黒いスニーカーを履き、黒いフレームの眼鏡をかけ、携帯電話を持っていました。不思議なことに、周さんは失踪後武漢市内の漢口、漢陽、武昌という三つの区を通過しました。遺族によると、行方不明になる前に何の異状もなく、行方不明になったことは大学入試と関係ないとのことで、「携帯電話を持っていたが、電源が切れていた。電話をしても通じず、メッセージを送っても返事がなかった」と語っています。

　遺族によると、周さんは普段外出が少なく、大学入試の後友達と一緒に同級生の進学パーティーに何度か参加したが、日常的に異常はなく、周さんが2日に家を出る前、どこへ行き何をするか、誰に会うのかは言ってなかったとのことです。この日、家族は周さんに何度も連絡しましたが、返事がなかったため地元の警察に通報しました。警察側の調査によりますと、周さんはこの日、武漢市漢陽区のある路線バスのバス停にいました。監視カメラの映像によりますと、その時周さんは灰色の服を着た男性高齢者と一緒に、ネット配車のタクシーに乗り、同市蔡甸区に停車した後、2人が降りた様子も映っています。家族はこの男性高齢者のことを知らないとのことで、周さんの家族はその後、バス停やネット配車タクシーを降りた付近で周さんを探しましたが、2人の姿を見つけることはできませんでした。（任春生、榊原）