中国陝西省 完全度の高いジャイアントパンダの化石発見

2024-08-06 11:29:50  CRI

陝西省漢中市で発見された完全度の高いジャイアントパンダの化石

 中国北西部陝西省漢中市城固県にある石灰岩鍾乳洞でこのほど、ジャイアントパンダの化石が発見されました。現場での採集によると、頭蓋骨化石の完全度は90%以上、その他の骨格化石の完全度は70%に達しました。専門家の初歩的な判断によると、化石の時代は今から20万年から1万年前です。これは陝西省で初めて完全度の高いジャイアントパンダの化石が発見されたもので、科学研究価値と科学普及価値が高いとされています。

 ジャイアントパンダの化石が発見された場所は漢中市城固県の鍾乳洞内で、鍾乳洞の深さは約180メートル。ジャイアントパンダの化石は鍾乳洞の奥にある石灰岩の平らな台にあります。周辺は暗く湿っており、化石が位置する上部の洞窟から水滴が絶えず落ち、下部には地下水流が流れています。専門家は「ジャイアントパンダの化石の骨格は石灰岩の台に膠着され、岩石の表面から露出している。化石の表面には二次性の炭酸カルシウムの堆積があり、面積は約1平方メートル。上腕骨、大腿(だいたい)骨、脊椎、肋骨(ろっこつ)などジャイアントパンダの頭の後ろの骨格がはっきりと見え、長さはそれぞれ3~20センチの間にある」と紹介しました。

 化石の頭蓋骨の形、歯の構造の特徴、矢状稜の発育程度などの要素を総合した結果、専門家はこのパンダの化石は成獣のメスの個体である可能性があり、長さ30.2センチ、幅17.3センチ、高さ21.2センチで、保存の完全度は中国国内では比較的珍しいと初歩的に判断しました。

 陝西省古生物化石専門家委員会委員である胡松梅研究員は、「以前発見された化石はすべて散発的で、単一の歯あるいは骨格だった。今回のジャイアントパンダの化石は完全で、頭蓋骨、中足骨、脊椎骨もあり、陝西省で初めて発見された完全度の高いジャイアントパンダの化石だ。ジャイアントパンダの進化の歴史を研究する上で非常に意義がある」と述べました。(ヒガシ、榊原)

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