北京
PM2.577
23/19
上海にある中国卓球博物館
パリオリンピックの卓球は各種目が続々と行われており、国際卓球連盟博物館と中国卓球博物館(以下「卓球博物館」)も「観光ブーム」を迎え、来場者が引きも切りません。上海市黄浦区にある卓球博物館には、2万点余りの収蔵品が収められています。
英国発祥の卓球はその後、次第に中国の「国技」へと成長し、中国卓球チームは対外的にしばしば「常勝軍団」と呼ばれています。しかし、常勝の背後には、数え切れないほどの失敗と努力が積み重なっています。中国卓球学院院長、国際卓球連盟博物館と中国卓球博物館館長の施之皓氏は、「中国卓球の発展の歴史は絶えず勇敢に高みを目指して革新を重ねてきた過程であり、さらに挑戦と成果に満ちた道のりだ」と説明しました。
多くのコレクションの中から中国卓球運動の発展の歴史を垣間見るにはどうすれば良いのか?施館長は卓球の世界チャンピオンで中国国家体育総局元副局長の李富栄氏のオリンピック勲章(銀製)とブロンズ彫刻『旋』の二つのコレクションを推薦しました。
真ん中にオリンピックの五輪のロゴが垂れ下がり、両側には平和と友情を象徴するオリーブの枝が伸びている、銀のネックレスに似たこのコレクションがオリンピック勲章(銀製)です。この勲章の寄贈者は李富栄で、2018年に、彼のオリンピック運動に対する貢献を表彰してバッハ国際オリンピック委員会会長から授与されたものです。
李富栄は中国卓球の三つの「黄金時代」の経験者です。施館長によりますと、李富栄の選手時代は中国卓球の「1期目の黄金時代」で、中国チームは男子団体と男子シングルスで世界3連覇を達成しました。そして、彼のコーチ時代には、中国卓球の「2期目の黄金時代」となるチームを育成し、中国チームは1981年に第36回世界卓球選手権大会のすべての種目で優勝を独占しました。さらに、彼が指導的なポストに就いていた時、中国卓球はまた、「3期目の黄金時代」を迎えました。この時代は1995年の天津世界卓球大会から現在までで、中国チームは世界卓球大会とオリンピックでの優勝を何度も独占しています。
ブロンズの彫刻『旋』は卓球のサーブシーンを表現しており、中国の卓球選手蔡振華の動きをモデルにしています。1990年、当時国際オリンピック委員会会長だったサマランチ氏が第2回中国スポーツ美術展からこの彫刻を国際オリンピック委員会本部に持ち帰り、国際卓球連盟が博物館を設立した後、このブロンズ彫刻を寄贈しました。
施館長は、「中国は常に世界の卓球の進歩と発展の促進に力を入れており、中国の卓球選手もオリンピックなどの国際競技の場で、絶えず自分を超え、より高い目標を追求している」と語りました。(非、坂下)
KANKAN特集