北京
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中国では最近になり、「優雅な女性の没入型高速列車乗車」などと題されたネット投稿の動画が大きく注目されるようになりました。列車に乗車中の女性の「優雅な生活」がアクセスの殺到を招いた以外にも、多くの生活用品の販売促進にもつながっています。しかし、この種の動画が増えつづけたことに伴い、「上品だが、あまりにもわざとらしい」と反発する声も多く寄せられるようになりました。
一連の動画はブロガーが座席周辺を丁寧に整えたり、洗練された個人用品を使うことで、長時間にわたり優雅に乗車できるように準備する様子を示し、「優雅な生活」の美学を伝えています。視聴者は、日常的な旅行で利用する交通機関の中でいかに「セレモニー感」を演出できるかを視聴することになります。
上品女性が乗車中に使った折り畳み式花瓶と簡易急須
例えば、列車に入る「優雅な女性」がウェットティッシュを使って、座席とその周辺、さらに車両の窓ガラスをも消毒します。スリッパに履き替えた後には、足に発熱フットシートを貼り、折りたたみ式花瓶に水と切花を入れて飾ります。さらに濃縮コーヒーにミルクを入れたり、簡易急須でお茶を淹れて飲みます。また、バーチャルキーボードでスマートフォンに何文字かを入力して、首が凝ったような様子を示して、肩などに灸のシートを貼り付け、蒸気で温めるアイマスクをつけて一休みするなどの画面が多くのネットユーザーの視線を引き付けます。
心理学専門家はこのような状況について、「自分自身のことに気を配ることはもちろんよいことだが、不自然なほどになれば好ましいことではない。外面の優雅さを求めすぎることは自己防衛の心理によるもので、優雅な生活を求めようとする背後には不安が多く存在する。自分を優雅な生活に浸らせようとして多くの精力と時間を無駄にしてしまう」と分析しました。
多くのネットユーザーは、「明かに消費主義のワナだ」「動画はわずか2分ぐらいだが、十数種類かそれ以上の商品のクローズアップがある」などするツッコミの声も出ています。(殷、鈴木)
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