北京
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中国政府の李輝ユーラシア事務特別代表は7月28日からブラジル、南アフリカ、インドネシアを訪問し、ウクライナ危機について第4回シャトル外交を展開しました。
李輝特別代表は7月29日にブラジルの首都ブラジリアに到着し、滞在中、アモリム大統領首席特別顧問らとの会見、会談を行い、ウクライナ危機問題について意見を交換しました。
李代表はその中で、「ロシアとウクライナの戦争は依然として続いており、和平交渉の見通しはいまだ不透明であり、衝突がさらにエスカレートして外部に波及するリスクが存在している。当面の急務は情勢の緩和を推進することだ。中国は危機の平和的解決に資するあらゆる努力を支持し、最近ロシアとウクライナ双方が交渉を希望するシグナルを継続的に発していることに留意し、国際社会が共同で双方の直接対話・交渉再開のための条件を作り出すことを希望している」と述べました。
ブラジル側はこれに対して、「中国が和平のための説得と交渉促進の面で発揮した建設的な役割を賞賛し、李輝特別代表が地球のほぼ半分を股に掛けてウクライナ危機解決のために第4回シャトル外交を展開していることに感謝する。これはブラジルと中国が国交樹立50周年を祝うに当たって、特別な意義を持っている」と強調しました。また、「危機情勢と今後の歩みに対するブラジルの見方は中国と非常に類似しており、引き続き中国と共に『6点コンセンサス』を推進して各方面の提案や主張などを調整し、国際社会のより大きな公約数を結集して、危機の最終的な政治的解決のための条件を共に積み上げていきたい」との考えを示しました。
なお、中国とブラジルは今年5月、共同でウクライナ危機に関する「6点コンセンサス」を発表し、対話と交渉が危機解消の唯一の道であることを強調し、各方面が共に努力して情勢の緩和を推進するよう呼びかけると同時に、各方面に人道援助の拡大、核兵器の使用反対、原子力発電所攻撃の反対、グローバル産業チェーン・サプライチェーンの安定維持などを呼びかけました。「6点コンセンサス」は大多数の国の共通の期待に合致し、現在の国際社会がウクライナ危機をめぐって形成し得る最大公約数です。(非、坂下)
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