北京
PM2.577
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中国水稲研究所はこのほど、中国工程院の胡培松院士(中国工程アカデミー会員)が率いるチームが水稲の種子に含まれるカドミウムとヒ素の蓄積が極めて低い2系統のハイブリッド米の作成に成功し、カドミウムやヒ素などの重金属汚染地域で、重金属の含有量が基準値を超えないコメの生産に解決策を提供したと発表しました。関連研究成果は先ごろ、国際ジャーナル「植物バイオテクノロジー」に発表されました。
ハイブリッド米の試験田(資料写真)
コメ中のカドミウムとヒ素の過剰な蓄積は、消費者の健康を深刻に脅かします。水稲の生育環境と土壌中のカドミウムとヒ素の化学特性などの影響により、水稲の種子に含まれるカドミウムとヒ素の含有量は通常負の相関性があるとみられています。研究者によりますと、カドミウムとヒ素の蓄積が低い水稲の品種を同時にスクリーニングすることは難しいとのことです。
研究者らはまず「中嘉17シリーズ」の中から、「早17」と「C」の二つの優良な交雑水稲の中で、それぞれ関連するカドミウム制御キー遺伝子のカドミウム降下能力を研究し、カドミウム降下の効果が最も優れ、総合的な農業特性に優れた低カドミウム品種株を獲得しました。同時に、水稲のヒ素吸収輸送の遺伝子を用いて、異なるカドミウムとヒ素調節遺伝子を持つ水稲の株を作成しました。
さらに作成した株を用いて配合し、その後交雑水稲の種子に対して重金属元素を測定したところ、田んぼの栽培環境の下でカドミウム制御遺伝子を持つ水稲種子のカドミウム含有量はそれぞれ64.6~85.2%減少し、またヒ素制御遺伝子を持つ水稲種子中のヒ素含有量は42.3~48.2%減少しました。それと同時にカドミウムとヒ素制御遺伝子を持つ水稲種子の中で、カドミウムとヒ素の含有量は著しく低下し、カドミウムの含有量は72.9~78.8%、ヒ素の含有量は42.9~53.2%に低下したとのことです。
最終的に、コメの品質測定と総合的な農業特性情況の検査によって、研究者らはカドミウムとヒ素の同時超低蓄積と総合的形質に優れたハイブリッド米系統と最適等位遺伝子型組み合わせをスクリーニングしました。(藍、榊原)
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