北京
PM2.577
23/19
猛暑に見舞われた中国東部の浙江省・平湖市で先日、80代の老人が突然暑気あたりで倒れ、後頭部から血を流していました。幸いにも、通りすがりの青年が教科書通りの救助方法をおこなったおかげで、老人は無事助かりました。
ネットで公開されたビデオ映像には、道を歩いていた老人が突然ふらつき、数歩後退して、路上に倒れ込んだ様子が映し出されていました。その後、老人は立ち上がろうと何度も試みましたが、いずれも失敗に終わり、非常に危険な状態に陥ってしまいました。
その時、自転車で通りかかった青年が老人が倒れているのを見つけ、慌てて老人の状況を聞きに行き、すぐに救急車を呼びました。また、行き交う車がぶつからないように、道端のシェアバイクを使って、老人を取り囲むように守りました。一人では対処が難しいと心配した青年は、近くの薬局に駆け込み、助けも求めました。自転車で老人のところへ戻ると、救急車も到着しました。救急車で病院まで同行した青年は、家族が到着するまで、ずっと老人のそばにいました。
病院に搬送された老人は熱を出しており、熱射病の症状であると判断されたほか、CT検査では、脳出血も確認されました。早く青年に発見されなければ、大変な結果になったかもしれないとのことです。
青年の名前は毛晨晰さんで、今年で19歳、平湖市水泳協会のスイミングコーチを務めています。毛さんは、「最初は歩道で昼寝をしている人だと思ったが、後頭部から出血していて、状況が非常に危険だったのを見て慌てた」と当時の心境を語りました。水泳のコーチとして、日常の応急処置に精通している毛さんでも、当時の様子に不安と心配は隠せず、心肺蘇生をおこなう準備さえできていたということです。幸いにも老人はまだ意識がありました。
毛さんと救助された老人夫婦
助かった老人は定年退職した医師で、今年で83歳です。一昨年は脳の手術を受けたばかりでした。その日は炎天下に長時間さらされたため、めまいがして倒れましたが、現在、体はだいぶ回復したということです。老人の妻も医師であり、不慮の転倒や屋外で長時間高温にさらされることが高齢者にとって危険だということをよく知っています。妻は「毛さんに助けてもらえて本当に良かった。そうでなければ、本当にどうなっていたか分からない」と話しました。(ミン・イヒョウ、野谷)
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