目に障害のある女の子が名門の中央音楽学院に合格し琵琶を専攻

2024-07-16 13:51:49  CRI

家で琵琶を演奏する王雅祺さん

 中国北部の内蒙古自治区オルドス市在住で、目に障害のある王雅祺さんは、このほど、大学入学試験で好成績を収め、音楽の名門大学である北京の中央音楽学院に合格しました。王さんは内蒙古自治区では初めての、点字の試験用紙で大学入試を受け、合格した学生です。

 王さんは2006年に内蒙古自治区で生まれました。両親は生後1カ月で王さんがモノを注視できないことを発見し、医師から大脳皮質の先天的な発育不良による両眼全盲と診断されました。その後、両親は王さんを連れていろいろな病院で治療を受けながら、愛情を込めて育てました。王さんは性格の明るい女の子に育っています。

 王さんは小さい頃から音楽に対する特別な感受性を持っていました。お母さんは、王さんがいろいろな声を真似できるし、音楽のテープを聞いて、歌を覚えるのもとても早かったと話しています。我が子により良い教育のチャンスを与えるため、お母さんは王さんが6歳の時、北京に連れて行き、王さんは先生について琵琶を学び始めました。

 目に障害のある人が琵琶を学ぶのは決して容易なことではありません。指使いを学ぶ時、先生は王さんに手を取って教えましたが、自分で練習する時には、弦の位置を見つけられないことがよくありました。その頃は、平均して1日で琵琶の弦を2本切っていました。普通の学生なら10分ほどの練習で覚えられる技法も、王さんは身につけるまでに10日間もかかりました。音楽の基礎理論を学ぶ際には、王さんは点字で印刷された教科書を1文字ずつ探らねばならず、普通の学生より多くの時間がかかります。それでも、どんな困難があっても、王さんはくじけませんでした。

 その後、王さんはオルドス市の中学校に入学しました。高校の3年間、王さんは成績が優れていただけでなく、いくつかの琵琶のコンクールでも良い成績を収めました。今年の大学入試で、王さんは489点という、琵琶学の専門試験では全国6位になる優秀な成績で、念願の中央音楽学院に合格しました。

 将来について、王さんは「心身に障害のある子どもに琵琶の演奏などを教える教師になり、ハンディキャップのあるより多くの学生が夢を追い求める手助けをしたい」と語っています。(任春生、坂下)

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