【CRI時評】中国にウクライナ危機の責任をなすりつけるNATOはもっての外

2024-07-12 15:32:22  CRI

 ワシントンで開かれた北大西洋条約機構(NATO)首脳会議は現地時間10日、宣言を発表した。米国の中国封じ込め戦略へのNATOの協力を背景として、この宣言は中国に対して悪意ある攻撃を行っている。宣言は中国がNATOの利益、安全保障および価値観に挑戦していると主張し、中国がロシア・ウクライナ紛争の「決定的な支持者」であり、大西洋をまたいだ安全保障に対して系統的に挑戦していると偽っている。ロシア・ウクライナ紛争を引き起こした張本人として、NATOは自身を省みないばかりか、逆に一貫して和解を呼びかけ、話し合いを促している中国に「責任転嫁」して罪をなすりつけ、この「冷戦の遺物」の本領を再び世界に見せつけることになった。

 ロシア・ウクライナ紛争は現在まで、既に2年半近くも続いている。この悲劇の原因について、国際社会の考察はますます冷静かつ理性的なものになり、冷戦の終結後、NATOが米国の主導下で絶えず東方への拡大を進め、ロシアの安全保障空間を圧迫し続けていることこそがロシア・ウクライナ紛争の根本原因だと認識する人々がますます増えている。

 今回の首脳会議で、NATOは今後数カ月でウクライナに「パトリオット」などの戦略防空システム5セットと戦術防空システム数十セットを追加供与すると宣言した。世論の多くは、NATOがロシア・ウクライナ紛争を「消耗戦」として推進し続ける構えだと考えている。

 一部には、米国や西側諸国はロシアを最大の現実的脅威と見なし、中国とロシアを結び付けることで国際世論の中で中国のイメージに泥を塗り、戦争の責任を回避し、中国と欧州の関係に水を差し、中欧協力を破壊しようとたくらんでいるという分析もある。

 だが、中国に「責任転嫁」しても、NATOの責任を覆い隠すことはできない。中国はウクライナ危機の仕掛け人でもなければ当事者でもないことは周知の事実である。ロシア・ウクライナ紛争の発生後、中国はいまだかつて紛争当事者のいずれにも殺傷能力のある武器を提供したことはなく、軍民両用(デュアルユース)物資の輸出を常に厳しく管理してきた。

 昨年来、中国政府は既に三度にわたってユーラシア問題担当特別代表を派遣してシャトル外交を展開し、積極的に和解を呼びかけ、話し合いを促してきた。今年の5月、中国とブラジルは北京で、共同でウクライナ危機の政治的解決推進に関する「6点の共通認識」を発表し、「戦火を拡大しない、戦闘をエスカレートさせない、互いにたき付けない」という三原則を強調し、現在までに既に100を超える国々から前向きな反応を得ている。中国は危機の平和解決に資するあらゆる努力を奨励し、支持しており、危機の早期終結に向けて建設的で責任ある役割を果たす用意がある。

 中国には「トラの首の鈴はつないだ人でないとほどけない」ということわざがある。今回のロシア・ウクライナ紛争が今に至るまでに、誰が火に油を注ぎ、誰が炎をあおり、誰が漁夫の利を得ようとしているのか。国際社会ははっきりと見抜いている。仕掛け人であるワシントンとワシントンが操るNATOは胸によく手を当てて考え、人に責任をなすりつけるのをやめ、局面を沈静化させるために適切な行動をとるべきである。中国が言うように、すべての主要国がネガティブでなくポジティブなエネルギーを発してこそ、ロシア・ウクライナ紛争に一刻も早い停戦の希望の兆しが訪れのである。(CRI論説員)

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