北京
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中国では最近、米名門大学のスタンフォード大学で博士号を取得した若者が農村部の公務員として就職する予定であることが話題になっています。
中国東部の安徽省宿州市公務員局が発表した「宿州市2024年度試験採用公務員採用予定者公示(第2期)」によれば、スタンフォード大学で博士号を取得した蘇さんの、同市霊璧県郷鎮の役場の末端事務管理職への採用が内定しました。職務は主に、公共サービスや農村の文明建設、農村振興などの末端の総合管理です。
報道によれば、蘇さんは中国では、中国科学技術大学物理学院の学部生として学びました。大学入学試験の成績は理系として出身地の県内第2位でした。また、スタンフォード大学の公式サイトによれば、蘇さんは2016年から同大学の応用物理学の博士課程で学びました。
蘇さんの就職は、名門校の卒業生が農村部の公務員になるのは「もったいないのではないか」などの議論や様々な憶測を呼びました。「理解できない。人材の浪費だ。名門校の卒業生は、末端の職務にかえって馴染めないかもしれない」という見方を示し人もいれば、「末端の管理には高学歴人材がより多く必要だ。個人の選択を尊重すべきだ」と考える人もいます。
中国人民大学公共管理学院の馬亮教授は同件について、「蘇さんが帰郷して公務員試験を受けた理由は分からないが、本人が海外名門校の博士号を取得した後に、帰郷して末端の幹部から始めたいと考えたのなら、本人の職業選択を尊重すべきだ」との考えを示しました。(藍、鈴木)
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