水に落ちた女性を救助した男性 黙して語らずその場を去る=江西省

2024-06-14 12:02:39  CRI

 江西省景徳鎮楽平市の東湖公園で9日夕方、女性が不注意のために湖に落ちる事故が発生しました。周囲には人だかりができて、助けを求める声も上がりました。公園を散策していたある男性は様子を見て、ただちに駆け付けました。見ると、女性が湖に浮かんでいて、生死も分からない状況でした。男性は間髪を入れず水に飛び込んで女性を助け出しました。この男性はその後、何も語らずに立ち去りました。

女性の体を持ち上げて岸辺へと移動する呉さん

 記者が調べたところ、女性を救助した男性は楽平市ビッグデータセンターの職員で、40代前半の呉満申さんと分かりました。呉さんは当時の状況について、「突然の出来事だった上に、水に落ちた人の状況もよく分からなかったので、腕で体を持ち上げて岸辺に向かって一歩ずつ進みました」と説明しました。この方法では救助者が体力を大きく消耗しますが、水が落水者の耳や鼻に入ることによる、二次的な被害を防止することができます。このような方法で女性を岸まで運ぶと、集まっていた人々も力を合わせることで、女性は地面の上に無事引き上げられました。ところが女性の携帯電話が引き上げられる際に湖の中に落ちてしまったため、呉さんは改めて水中から携帯電話を引き上げて渡しました。その時には、警察官や救急車も到着しており、女性は病院に搬送されて命に別状がないことが確認されたとのことです。

 警察官は、呉さんがその場から立ち去ろうとするのを見たので、連絡先を残すよう求めました。呉さんは微笑んで、やんわりと断りました。ただ、集まっていた人の中に、偶然にも呉さんを知っていた人がいたため、正義に満ちた勇敢な行動をしたのが誰であるかが、皆に知られることになりました。

 呉さんは、「水に落ちてしまった女性はすぐに発見された上に、岸辺にいた人々も力を合わせて協力してくれたおかげで、大事には至らなくて済んだ。本当に良かった。自分はやるべきことをやっただけです」と述べました。(Yan、鈴木)

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