中国では年間6~7億台の携帯電話が廃棄 買い替えと回収を加速

2024-06-04 14:52:53  CRI

 中国物資再生協会によると、中国では年間平均で6億台から7億台の従来型携帯電話およびスマートフォンが廃棄されており、その買い替えやリサイクルの発展の余地は非常に大きいとされます。

 中国中央政府はこの状況に対応して、大規模な設備更新と消費財の買い替えを促し、「買い替えと回収」をめぐる物流システムと新しいモデルの発展を加速させるための関連施策を発表しました。

 中国情報通信研究院によると、2023年通年での中国国内市場での携帯電話の総出荷台数は前年比6.5%増の2億8900万台でした。出荷から廃棄までの携帯電話の平均寿命は1.9年前後で、中国では毎年6~7億台の携帯電話が廃棄され、うち回収されたものは約2~3億台です。携帯電話の更新サイクルが徐々に短くなるにつれ、廃棄台数は増加を続けています。業界の推計によると、2021~25年の第14次5カ年計画期間中には使わずに放置されている携帯電話の台数が60億台に達し、中古携帯電話の潜在価値は6000億元(約12兆9000億円)を超えると見られます。

 中国物資再生協会の于可利事務局長によると、廃棄された携帯電話のリサイクルの3つの道筋があります。状態が比較的によいものは修理されてから中古市場で販売されます。破損がひどい場合には全体を分解して電子部品などを修理用に使うことで再利用ができます。しかし、一部の古い携帯電話では分解しても部品を完全に利用することができません。その場合には分解・破砕してから利用可能な貴金属などの素材を精製することができます。

 商務部研究院電子商研究所の洪勇副研究員は、廃棄された携帯電話のリサイクルは携帯電話消費の活力をいっそう引き出す上で重要な意義があると指摘して、「廃棄された携帯電話のリサイクルを推進し、携帯電話の買い替えサービスを提供することで、有効需要をより多く発生させることができる。同時に、携帯電話ブランドのイノベーションの加速が促され、携帯電話市場でのより高いレベルの需給関係の動態バランス均衡の実現を促進できる」と説明しました。(Mou、鈴木)

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