中国湖南省のドラゴンボート ギネス世界最長記録への挑戦に成功

　中国の中部にある湖南省で造られた長さ100.987メートルの双橈竜舟（座るこぎ手と立つこぎ手がいるドラゴンボート）が1日、「最長の双橈竜舟」としてギネス世界記録に挑戦し、成功しました。

ギネス記録を更新したドラゴンボート（中）

　湖南省益陽市赫山区蘭渓鎮北岸新村の龍舟広場で1日午前、赫山区蘭渓の双橈竜舟によるギネス世界記録挑戦イベントが開かれ、１万人以上の観客が蘭渓北岸新村の人々と共に、「世界最長の双橈竜舟」への挑戦と成功に立ち会いました。

　益陽市赫山区蘭渓鎮では昔からドラゴンボートで競う伝統があり、双橈竜舟は地元特有の民俗文化で、地元の先人・屈原を記念して形成された地元特有の民間スポーツです。

　省クラスの無形文化遺産と中華スポーツ文化優秀フェスティバルプロジェクトとして、蘭渓双橈竜舟は、船が大きくこぎ手が多い、座るこぎ手と立つこぎ手がいる、ボートの真ん中で長い竹ざおを揺らしてこぎ手を励ます、龍舟調という民謡を歌うという四つの特色があります。

　ギネス世界記録に挑戦した今回の双橈竜舟は420人のこぎ手を乗せることができます。北岸新村の村人らが資金を集めて作った特別な竜舟は、直径50 ～60センチ、長さ28メートルほどのスギを材料に、八つの工程を経て、2カ月以上かけて民間造船職人が丹念に作り上げました。

　専門チームの精密な測定によれば、この双橈竜舟の長さは100.987メートルであることが現場で確認されました。ギネス世界記録認証官は、蘭渓北岸新村の双橈竜舟が「最長の双橈竜舟」のギネス世界記録を破ることに成功し、益陽市蘭渓町北岸新村村民委員会が新記録の保有者になったと発表しました。

　赫山区では今年の端午の節句に当たる10日、第2回蘭渓双橈竜舟試合が開催され、30隻の双橈竜舟が蘭渓河で競演するほか、１万人が同時に歌う「龍舟調」や地元民謡の演奏、祭祀などのイベントも開催される予定です。（藍、榊原）