【CRI時評】いわゆる「米国式人権」とは特権と覇権にほかならない

2024-05-30 11:13:03  CRI

 米ラトガース大学健康研究センターがこのほど発表したデータによると、アフリカ系米国人の6割近くがさまざまな形の銃による暴力に直面しており、うち多くの被害者は米国の低所得地域に住む人々であることが分かった。実際、これは米国の人権の混乱した局面を示す氷山の一角にすぎない……中国政府が29日に発表した「2023年米国人権侵害報告」は、大量のデータと生々しい事案により、世界に向けて米国の人権侵害の真相を明らかにした。

 銃による暴力を例に挙げると、ウェブサイト「ガン・バイオレンス・アーカイブ」の統計では、2023年に米国では少なくとも654件の大規模な銃による発砲事件が発生し、約4万3000人が死亡、1日当たりの平均死亡者数は117人だった。報告は、米国の政治家が金銭と政治的私利私欲に関心を持つだけで、銃規制に関するコンセンサスの形成が難しく、最終的に普通の人々が命の代償を払うことになると指摘した。

 これと同時に、政治的、経済的、社会的に支配的な地位にある少数の人々と比べ、米国民の大多数はますます疎外され、基本的権利や自由は無視され、「米国式人権」はすでに「米国式特権」へと変質した。うち最も顕著なのは、人種差別問題だ。米シンクタンクのピュー・リサーチ・センターが2023年8月に発表した報告書によると、アフリカ系米国人の83%は、米国政府が実施した平等を確保するための努力は十分とは程遠いと考えている。

 それだけではなく、米国の貧富の格差はすでに1929年の世界大恐慌以来最も深刻なレベルに達している。データによると、2023年第3四半期に、米国の総資産の66.6%は所得上位10%の人々が所有していた一方、所得下位50%の人々は総資産のわずか2.6%を所有していたにすぎない。またギャラップの世論調査結果では、2023年1~12月に76~81%の米国民が国家の発展状況に不満を示し、76%の米国人は自国が間違った発展方向に向かっていると考えていた。

 国内では特権、国外では覇権だ。ウクライナに向けたクラスター爆弾など武器供与の継続からイスラエルに向けた大規模な軍事援助の提供、さらにはキューバ、イラン、シリアなど多くの国家に対する長期的かつ無差別で一方的な制裁に至るまで、米政府は人権を他国の内政干渉の口実、あるいは米国式覇権を維持するための武器に変え、深刻な人道主義の危機をもたらし、世界中の人権活動を破壊してきた。

 上記の事件は、いわゆる「米国式人権」が米国内の少数の人々が享受できる特権にすぎず、米国外で勝手に行使される覇権にすぎないことを人々にはっきりと理解させた。こうした悪行を前にして、いわゆる「人権裁判官」自身が審判を受けるべきだ。(CRI論説員)

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