中国人科学者 リグノセルロース研究で新たな進展

2024-05-30 15:43:23  CRI

実験室で働く科学研究チーム

分離後の製品

 中国科学院大連化学物理研究所が発表した情報によりますと、同研究所の研究チームは、このほど、リグノセルロースの分離と高価値利用の方向で重要なブレークスルーを果たし、リグノセルロース触媒精製の新ポリシーを提案して触媒反応手段を採用し、リグノセルロースのグリーン精製過程における難題を解決しました。この研究成果はバイオマスの開発・利用、ダブルカーボン目標の実現にとって重要な意義を持っています。この成果はこのほど、国際的な学術誌「ネイチャー」で発表されました。

 リグノセルロースは自然界で貯蔵量が最も豊富な再生可能原料であり、木材、竹材、わらなどに広く由来するもので、主にセルロース、ヘミセルロース、リグニン(「三要素」と呼ばれる)から構成されます。再生可能な化学工業原料として使用する際の重要な難題は、いかに高品質な「三要素」を分離して大規模に利用できる原料を取得し、下流で転化・使用するかということです。

 長年の研究を経て、科学研究チームはリグニンのアリール化を触媒する三要素分離技術を開発しました。このポリシーはリグニンの自己縮合反応の本質に対する新しい認識に由来し、触媒反応手段を採用し、リグノセルロースのグリーン精製過程における三つの成分の高効率分離と高価値化利用の難題を解決しました。この研究成果は、非石油化学資源の高価値化利用を後押しすると同時に、中国のバイオマス原料の利用が不十分で、バイオマス基材の輸入依存度が高いなどの問題を補うものとして期待されています。(ヒガシ、榊原)

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