清華大学の博士 自作のコンクリート製指輪でプロポーズに成功

2024-05-30 13:37:36  CRI

プロポーズする姚国友さん(動画のスクリーンショット)

 中国北京にある名門の清華大学でこのほど開かれた卒業イベント会場で、水利学部で博士号を取得した姚国友さんが自作のコンクリート製指輪で恋人にプロポーズし、「この指輪は私たちの愛のようなもので、100年間腐食せず変質しない」と会場の人々に伝えました。このコンクリート製指輪には姚さんが博士課程在学中に研究開発した新しいタイプの防水素材が吹き付けられていて、コンクリートの寿命を大幅に延ばすことができ、「コンクリートの自己修復防水」という難題を突破したものです。

 姚さんは清華大学で博士課程と博士研究員として在籍していた期間に、古い住宅を借りて住んでいて、雨の日になると、家の水漏れ問題で頭を悩ませていました。姚さんは、コンクリートについて勉強している自分は、水漏れやコンクリートに関する他の問題を解決するために何ができるだろうかと自問しました。

 その際、姚さんは日本の無機ケイ素材料に出会いました。この素材は浸透性に優れ、コンクリートの防護・養生問題も解決できます。しかし、日本から輸入したこの素材は価格が高いため、中国での大規模な普及が難しいです。どのようにこの素材の国産化を実現し、性能を高めると同時に価格を大幅に引き下げるかが、姚さんの博士課程在学中の研究課題となっていました。

 姚さんは毎日実験室で過ごし、実験配合の材料を試験ブロックに吹き付け、乾燥・養生、観察・記録、比較分析を繰り返しました。3年間の実験を経て、姚さんはついにナノケイ酸塩素材の開発に成功し、この素材の第三者専門機関によるテスト結果は、同種の輸入製品のデータを上回りました。

 2022年北京冬季五輪競技会場の国家スピードスケート館「アイスリボン」や新疆ウイグル自治区初の揚水発電所などのコンクリート防水防護工事には、姚さんが開発した新素材が広く用いられています。

 今後、この素材は民間市場に普及され、多くの家の水漏れという難題を解決していきます。(ヒガシ、榊原)

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